怖い話
学校の七不思議
学校の七不思議というのは有名である。夜中に音楽室のベートーベンの目が動く、夜中に歩く人体模型、開かずの間、夜に階段が増えていてあの世に引きずり込まれる、トイレの花子さん、目が動くモナリザ、体育館で自分の頭をつく子供…だがその中の1つですら体験した人は少ないのではないだろうか?私が昔いた小学校には1つが実在していたものがある。それは開かずの間である。七不思議というのは開かずの間以外はすべて夜の出来事で、私としては夜中に学校が開いてるわけがなく誰も見たことがなく噂でしかないと思っている。しかし開かずの間だけは夜の話ではないのに七不思議に入っている。それは体験した人が多くいるからだと思う。私が通っていた小学校は体育館に用具置場の奥に通路があり真っ暗な開かない部屋があった。ドアには『ぜったいにはいってはいけません!!』と赤い文字で小学生でもわかるように平仮名で書いてあったのを覚えている。鍵がかけてあったので入ることはできなかったが、学校の皆が開かずの間だと噂していたので私は友達何人かで開けようとしていた。しかし先生が来て顔を叩かれる程に怒られた。今思うと先生の怒り方は異常で開かずの間には絶対近寄らせたくないといった具合だった。事件が起きたのはそれから何週間かした全校集会の時だった。昼休みが終わった後の5時間目に集会があり、いつものように校長が長い話をしていた時体育館の裏からガタン!と体育館にいた全員が聞こえる音がなった。体育の先生が用具置場を見に行くのを私は見ていた。そしてその先生が焦って他の先生を呼び4人の先生で用具置場から生徒を運んで体育館を出ていった。その時私はハッキリと見ていた。運ばれていった生徒が小便をたらして口から泡を吹き白目だった姿を…全校集会は騒ぎが納まらず中止になった。そしてその運ばれた生徒は数日後回復したらしく学校にきていた。1つ学年が上の生徒だったので直接聞けなかったが中学校に入ってから先輩がその人から聞いた話をしてくれた。その人はあの日昼休みに体育館で何人かで遊んでいてボールを返しに行く係をジャンケンで決める時に負けてしまった。チャイムが鳴ったのでボールを用具置場に返しに行ったのだが開かずの間からガチャン!という鍵が外れた音が聞こえたらしく、皆で見にいこうと体育館に戻ったが友達は皆教室に帰っていた。怖かったが自分だけが開かずの間を見れるという好奇心から中をのぞいた。もちろん中は真っ暗で何も見えない。その時誰かに背中を押されて中に倒れてしまった。出ようとするが、ドアには鍵がかかってしまって出られなくなっていた。暗さと閉じ込められた恐怖で小便をたらしてしまった。しかししばらくすると全校集会で生徒の声が聞こえてきた。無我夢中で泣きながらドアを叩いていると後ろから『おまえも一緒にこいよ…おまえも一緒にこいよ…おまえも一緒にこいよ…』と声が聞こえてきた。恐怖で頭の中がパニックになりながらもドアを壊すつもりで思いっきり蹴った。ドアは壊れようやく外に出られた。しかし足が動かない。恐る恐る後ろを見ると暗やみの中から真っ白な子供の手が無数に伸びて彼の足をつかんでいたのだ。彼はそこで意識を失って倒れてしまったらしく、その倒れた時の音が体育館に響き渡っていたのだ。その事件が起きてからは開かずの間の前には段ボールなどが積まれて封鎖されていた。彼は今生きているが中学校に入ってから事故にあい足が切断され車椅子で生活している。


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