怖い話
心霊写真
Eさんは写真を撮るのが趣味でいろんな所に行ってはその場所の風景や建物を写真に収めていた。しかしEさんはある建物を写した写真を現像した時驚いた。建物の窓からとても大きな顔がはみ出して写っていたからだ。今まで心霊写真なんて写ったことのなかったEさんは様々な霊能力者に鑑定を頼んだ。しかしどの霊能力者も返答が曖昧で納得いかないものだった。そこでEさんは自宅近くのお寺の住職に写真を見せに行った。すると住職はいともあっさりと「あぁ、これは○○さんですねぇ。最近見かけないと思ったらこんなところに行ってたんですか…」と呟いた。Eさんは驚き「お知り合いですか?」と聞くと住職は「えぇ、ちょくちょくここに顔を出してたんですよ。素性は分かりませんが、関西なまりでしたから内地の人ですかねぇ」と答えた。「じゃあ、これはただ単にその人が写っただけということなんですか…?」「そういうことです」Eさんはカメラのいたずらか、何かの偶然が重なりたまたまおかしな写真になっただけかとホッと安心していると住職が続けた。『まぁ、なんですな…仏様も写真に写ることもあるのですよ』Eさんは言葉を失った。しかし住職は危険なものだというようなことは何も言わなかったのでお祓いは頼まずお寺を後にした。数日後写真からは顔は跡形もなく消えていた。Eさんはまたどこかにふらつきに行ったんだなと思った。


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あきゅろす。
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