怖い話
呼んでるの
学校祭が終わって仲のいいメンバー8人で、あの時はまだ皆18歳だったから警察や見回りの生活指導の先生に見つからないように暗い公園で男4人と女4人で酒を飲んで打ち上げをしていた。花火もあった。しかし酒も花火もスーパーから盗んできたものだから大量にあり次第に皆ばか騒ぎし始めた。そのうちに夏だということで怖い話をすることになり一人一人怖い話を話し始めた。ちょうど半分の4人目が話した内容は今自分たちがいる公園の話だった。その男が話した内容は「ここって何人か死んでるんだってざ。一人はすぐそこの便所…」と言うと女の子たちがキャーと言い便所から離れた「その便所で首吊って死んでたんだってさ。あとあの池は小さい子供が溺れたらしいし、俺の父さんの会社で花見をしようとして朝に会社の人が下見に来たときはあのでかい木。あそこに首吊って死んでるおっさんいたんだってさ…」と言いその木を指差した。すると他の男が『でも指差してるとこ高すぎだろ。10m以上あるぞ!』と言うと「いや間違ってないよ。あそこの枝に首吊ってたんだって。ハシゴとか何かしら残るはずなんだけど何もないからどうやったらあんなに高いとこで首吊れるか警察もわからなかったらしいんだ…じゃあこれで俺の話終わり」
するとベンチに座っていた女の子がスッと立ち上がり『呼んでる…』と言って池のほうに歩いて行った。皆はぁ?と思い見ていた。その女の子は池の側にある電灯の下に座り込みブツブツと話し始めた…おい、あれヤバくない?と話して男2人で連れ戻しにいった。「何やってんだよ早くこっち来いって!」と言いながら引っ張ってもびくともしない。残りのガタイのいい男もきてようやくベンチまで戻した。他の女の子たちが心配しながら大丈夫?と話し掛けると「呼んでるの…」と言い、再び電灯に向かい猛ダッシュを始めた。男が抑えようとしても引きづられてしまい、3人でようやく抑えることができた。細い女の子1人に男3人でようやく止められると言う異常さにその場の全員が黙りこんでしまった。その日はテンションが落ちてしまったということで打ち上げはお開きになった。一応は女の子は全員落ち着いたが帰る時も問題の女の子だけはタクシーで帰すことになった。
翌日学校でその女の子に話しを聞くと『池の側の電灯の下に小さい男の子が手招きしてたから、あっ呼んでる…って思ったらいつのまにか近くまで歩いててその子に腕掴まれてて、行こう行こうって言ってたんだよね…』と言っていた。あの時連れ戻していなかったらあのまま子供の霊に池に連れ込まれてしまってたかもしれないかと思うと…それ以来あの公園には近寄れない。


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