脇道寄り道回り道
■俺様な台詞で10題[帝王院]
■俺様な台詞で10題








■バカじゃないの?



「何だよ、このゲームソフトの山は」
「くれんの?ん、ありがと」
「…この手は何かな?」
「やっぱ何か企んでるみたいだねー」
「ま、言うだけ言ってみなよ。今度は何?」
「は?…これ着たらいいわけ?」
「ただのデカいTシャツじゃん。別にいいけど、」
「………なに悶えてんですかアンタ」
「いや、大体判るから言わなくていい」
「アンタ、本当はバカじゃないの?」






■鈍感なヤツ



「さっき話してた奴、誰?見掛けない顔だった気がするけど、親衛隊の人間じゃないよねー」
「別に、どうでもいいけど」
「何だよ、その笑み」
「は?誰が嫉妬してるって?」
「変態で陰険で良いのは顔と成績だけのお前さんでも、そこまで自意識過剰だったら逆に晴れ晴れするねー。性格の悪さで差し引きゼロ所かマイナスなの判ってんのかなー、この根暗。性悪」
「なに落ち込んでんの、図星刺されたからって泣くなよ」
「………ったく」
「意外に鈍チンだよねー、ホント」
「何でもない。いい加減泣き止んだら」






■10秒だけ待ってやる



「あ、もしもし?俺だけど」
「どちらの俺様だって?表示出てんだろ、イチイチ聞くな鬱陶しい」
「黙り込むなよ、また泣いてんのかい。情けない」
「ま、いーや。今すぐ第二グランドに来てくんない?」
「いやー、あはは。…テメーが付けてくれやがったキスマークのお陰で晒し者になってんだよ、今」
「10秒だけ待つよ。それ以上待たせたら別れた上で絞殺してやる」
「お、早いな。もう来たんだ」
「五秒ってコトはまたストーカーしてたんだねー、陰険野郎」
「先生ー、ちょっと抜けてもいいですか?このバカ吊してから授業に戻りますから」
「あはは、お気になさらず。…10秒あればカタ付くので」






■それが人にモノを頼む態度?



「あ?」
「何が一緒に風呂入ろうだよ。誰のお陰で立てなくなったと思ってんのかなー、え?」
「一緒にお風呂入らさせて下さいって土下座するなら考慮してもいい」
「…プライドはないのかい、お前さん」






■お仕置き決定。



「………何で眼鏡外してんの?」
「割れた?」
「ふーん、工業科で暴動ねー。そりゃ大変だったね」
「どうせ伊達眼鏡みたいなもんだし、視力弱いのは片方だけだろ?」
「だったら代わりにこれ掛けてなよ」
「え?鼻眼鏡知らない?」
「うん、凄く似合ってる。惚れ直したかも」
「…あ、そう?そんなに気に入ったなら、これから毎日掛けてくれたら嬉しい」






■聞こえない。



「え?誰が呼んでるって?」
「いやだな桜ー、何処にそんな奴が居るの?見えないんだけどー」
「あはは、神崎、今なんか言った?」
「ねぇ錦織、俺は誰からも呼ばれてないよな?」
「あははははは、俊。涎垂れ流してるよ」
「え?誰が戸口で泣きながら土下座してるって?」
「え?誰が戸口で『ごめんなさい許して下さい反省しています』って噎び泣いてるって?」
「いやだなー、皆。変な幻覚でも見てるんじゃない?」
「俺には何にも聞こえないんだけど」
「ああ、うん。陰険性悪性格破綻者の声なんか全くこれっぽっちも聞こえないんだけどねー」






■御主人様って呼んでみな。



「反省したかい」
「これに懲りたら二度と人前でキスなんかすんな」
「何、目ぇ逸らしてんのかなー、この野郎」
「本当に悪かったと思ってんのか!」
「イチイチびくびくすんなっ!泣くな!足に縋り付くな!ハウス!」
「…ふん。とりあえず、躾直す必要がありそうだねー」
「待ての出来ない犬なんかイチ先輩以下だ」
「言うコトが聞けたら撫でてやる。判ったかい?」
「ご主人公様言うな」






■お前は黙ってろ



「最近、アイツに電波な手紙送り付けてたのは君かな?」
「ナイフなんか振り回したら危ないよ?」
「って言われても、俺から迫った訳じゃないんだよねー、っと、危ない。刺さったら死んじゃうって」
「アイツはさー、言わなかったんだよねー。アンタの脅迫染みた手紙のコト、一度も。確かに大したコトじゃないんだろうけど」
「でもね、この間『山田太陽を消してあげます。だから早く僕の元に戻って来て下さい』って書いたんだろ?」
「失敗したね、君。今頃アイツ、君をこの世から消したくてウズウズしてると思うよ?」
「全部バレてるんだ。君のコト、全部。アイツは君が夢見る様な貴公子なんかじゃないんだよ」
「魔王って知らないの?…おわっ、危ない。今のは刺さりそうだった!」
「へぇ、じゃあ君は俺を殺して死ぬつもりなんだ?彼の幸せの為なら死ねる、みたいな?わー、怖いなー、思い込みもここまで来たら一種の特技だよねー」
「って言うか、…頭にキてんのはこっちの方なんだけど?」
「アイツはさー、俺のものなんだよ。アイツはさー、俺が好き過ぎて他人なんか皆殺しにしてもいいって思ってんだよ。判るかい、君のコトなんかこれっぽっちも好きじゃないし、寧ろ殺したいくらい憎んでる筈だ」
「可哀想だね、君もアイツも」
「俺はね、俺の所為で狂ってるアイツが可愛くて堪らないんだ。今ここでちょっとでも傷付けられたら、どんだけ怒り狂うんだろって想像してニヤケそうになるくらいね」
「君のお陰で俺は悲劇のヒロインだよ。俺の所為で狂った君のお陰で、俺は皆からの同情を集めるんだ」
「…っ。思ったより痛いなー、やっぱ。簡単に人を刺したり出来ないんだよ?そんな震えた手じゃ、ね」
「俺はさー、俺が楽しいと思うコト以外どうでもいいんだよ。俺はさー、俺が一番大切で、俺だけが世界なんだ」
「俺の世界にお前なんか必要ない」
「掠り傷しか付けられない奴が、『世界』を消すとかほざくな」
「今この状況で俺が君を刺しても正当防衛なんだよ。あはは、真っ青だね。今更謝って貰わなくてもいいからさ、」


「…俺のものを『二葉』なんて気安く呼ぶな、ミジンコ以下が」






■全然ダメ。



「え?これ?さっき転んで階段から落ちた時に何かで切ったみたい」
「嘘なんか吐いてどうするんだよ、うわっ、オキシドールはやめろ!痛っ!」
「…そんな怖い顔しないで下さいな」
「それより何か晴れやかな顔してたじゃん。何かあったの?」
「へー、そんなコトがあったの?モテる奴は辛いねー」
「いや嫉妬とかは全く。…睨むなよ」
「で、犯人見付かったわけ?」
「満面の笑みで凄いコトほざくね…。じゃ、大好きな白百合様直々にボッコボコにされた挙げ句、社会的制裁も受けたわけか。可哀想に」
「酷い魔王様。見た目がお姫様で中身変態オヤジだもんなー」
「ちょ、早速人の尻を撫でんなっ」
「…いきなり素に戻るの禁止。お前さんが『俺』って言う時はロクなコトになんないから」
「はいはい、不貞腐れんな」
「チューしてやるから、おいで」
「あ、ちょっと待って。なんか貧血…」






■許してやる。



「タイヨーが三日も休んでるにょ!ぐすっ、ひっく、心配で夜も眠れない…っ、………お尻が痛くて休んでるのか二葉先生に離して貰えなくてプチ監禁中のどちらかだけでも報告プリーズっ!!!ハァハァ」
「セカンドも三日不登校の様だ」
「ま、まさかっ、愛の逃避行っ?!」
「学園長にゆって捜索願い出した方がよいかもー」
「放っておくのが一番ですよ」
「タイヨー君なら、さっきグランドゲートで元気良くふーちゃんを吊し上げてたぞ」
「あ、クソ親父。何しに来たにょ」
「ご機嫌よう、パパ上。ママ上とパピィはご一緒では?」
「パパの可愛いしゅんしゅんとカイカイに会いたいなと思ってたらいつの間にか此処に居たんだ」
「秀隆ァアアア!やっぱり此処に居たのかい、糞駄犬が!」
「あ、ピロキおじさんちわにちわ」
「パピィ、ご機嫌よう」
「しゅんしゅん、カイカイ、お父さんは殺されてしまうかも知れない…めそり」
「さっさと株主総会に行くよ!給料減らされたいのかなー、この野郎」
「ピロキおじさん、ばいばいきーん」
「俊君っ、グランドゲートで大変な事になってるみたぃだよぅ!はっくんと錦織君が先に駆け付けてるぅ!」
「凄まじい萌のカホリがするにょ。眼鏡がレインボーフラッシュしたにょ」
「気が合うな、今正に俺の眼鏡も虹の光を放った所だ」



「あー、うん。青春やなー」
「おい、叶が大変な事になってんぞ。一応あれでも俺らの後輩だぜ、東雲マジェスティ」
「っつってもなー。ほら、よう言うやん?君子危うきに近寄らず」
「人としての前に教師としてどうなんだ」



「わー、予想以上に大丈夫ー?生きてるー?眼鏡のひとー」
「…パンダの着ぐるみで吊されるなんて、俺なら耐えられない。くっ」
「白百合様ぁ、可愛ぃですぅ」
「おや、皆さん。撮影中はフラッシュはご遠慮下さいね」
「らっしゃいませー、白百合パンダ撮影一回300円ですよー、いかがっスかー」
「因みにドーナツ詰め放題500円だコラァ、スーパーのレジ袋に入るだけ詰めて行きやがれ」



「お財布の中、500円しか入ってないにょ」
「カード決済は不可だそうだ。俺の小銭入れには500万しか入っていない」
「むしゃむしゃむしゃ。カイカイ陛下、今日が左席定例バザーの日だったの忘れてましたなり」
「しゅんしゅん猊下、三日前に仕上げた新刊は如何に?もきゅもきゅもきゅ」
「うっかりコピるの忘れてたにょ、ぷはんっ、ゲフ」
「悲しい事だ。もきゅん、ゲフ」
「理事長にお願いして明日もバザーの日にするなり。今夜は徹夜でコピるにょ」
「成程、都合が良い事に俺が理事長だ。明日もセカンドにはモデルを依頼しよう」
「明日はうさぎさんがいーにょ」
「うさ耳もえー」



「今日はバニーふーちゃんを披露するそうです」
「あー、うん。…断っていいよ、徹夜でコピーしまくってたから寝てないんだよねー、俺…」
「何なら私の部屋で仮眠なされば如何ですか?」
「あー…うん………そうする…」
「にやり」



提供創作向けお題

イチャイチャの欠片もないフタイヨー終了

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あきゅろす。
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