帝王院高等学校
セクシーショットは波瀾万丈-illust/湊 様-



目覚めたら下半身が凄い事になっていた。

なんて、とても些細な事だ。





「だから、何で起きたらこんなコトにー」

そんな状況に慣れたくはないが、然し現実、自分のスッポンポンな下半身より、ベッドから丸見えのリビング、とは名ばかりの帝君部屋に比べたら蟻の巣レベルの我が部屋に、



「ハァハァハァハァ」
「ふぅ、やはりルーズソックスで少し乱れた感を演出した方が良かったのでは?」
「待ってよー、隼人くんのスタイリングになんか文句あんのー?」

また、えらく濃いキャストが揃っているではないか。
夢だと爽やかに笑い飛ばして二度寝に突入するには、余りに余りの事態で眠気が羽ばたいてしまっている。


「ありませんっ!ハァハァハァハァハァハァハァハァ」
「然し私は敢えてルーズソックスで少し乱れた感を演出した方が良かったのではないかと」
「なんでそんな、ルーズソックスに拘るのさあ」
「服装の乱れは心の乱れ。

  それを万一教師とか風紀委員とか風紀委員とか風紀委員に咎められでもしたら…、

  何をされても文句は言えません」

妖しく光る眼鏡を押し上げる美形に、真似したオタクの眼鏡も晴れやかに光った。
窓から差し込む陽光は隼人の金髪を反射させ、朝からキラッキラである。

目がショボショボするのは、自分がスポットライト嫌いの地味平凡だからだろうか。


「ハァハァ、お仕置き的な…?!」
「服の乱れを直すつもりがー、うっかり妄れちゃうかんじー?」
「何されちゃうのかしら!」
「何されちゃうのかしらー」

「そう、ナニされても文句は言えませんねぇ」

ちらっ、とこっちを見るな変態眼鏡が。
同じ変態でも俊と二葉の扱いに差がある平凡は、塩っぱい顔で唸る。



「…あのー、何で俺の部屋に堂々と入って来てんですかねー、お前さん達…」

「はっ、ぼ、僕はちゃんとトントンしてから、寝呆け眼なタイヨーに開けて貰いましたっ!」
「あー、うん、何かうっすら憶えてる様な…」
「そんなん隼人くんに聞いちゃうー?」
「何かもう、すいません神崎君。」



「職権濫用と言う名の愛の力ではないでしょうか、山田太陽君」


うん、聞いた俺が馬鹿でした。



「アンタはもう、死ねばいい。」

←いやん(*)(#)ばかん→
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あきゅろす。
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