[携帯モード] [URL送信]

無色ノ噺
ニャン☆ワン!…ん?

うちのガッコに、かぁわいい顔した猫がいる。
名前は、ユズキ。
言っとくけど、人間。

うちのガッコは、所謂不良校で、共学にもかかわらず女がいない。
んで、中には男のケツに目がいく奴がいるんだ。

ちなみにオレは基本ノンケ食いの両刀。

まぁ、自他共に認める今人気のカッコイイ、クール系の顔してるから、セックスの相手には全く困らない。

そんなオレでも、ユズキなら進んでヤってみても悪くねぇかな?と思っている。



――――――――――――――



なん、だって?

オレは今、呼び出されて体育館の倉庫にいる。
呼び出したのは、ユズキ。

埃臭い倉庫に二人きり。
言わずもがな、ユズキは男で、オレみたいに浮ついた噂などない。
貞操観念もしっかりしていて、下ネタの話を吹っ掛けられると、いつも顔を真っ赤にして俯いてしまう。

そんなユズキがもう一度染み込ませるように言う。



「僕、ホシのことが好きなんだ。付き合ってほしい。」

「………」



呆然。
答えが欲しくて、上目使いに「ホシ…」と名を呼ばれる。



「あ、えっと…いいけど。オレ、浮気性だぜ?」



来るもの拒まず、去るもの追わず。
これオレのモットーね。

そしたら、ユズキは奇麗な笑顔を浮かべて言うんだ。



「大丈夫…俺が躾てあげるから。」



ん?
口調かわっ、



ドサッ…



押し倒された。



「えっと、ユズキ?ユズキが下なんじゃ?」

「俺、こう見えて…タチだよ。」



マジかよ!



「安心して?優〜しく抱いてあげる。それに、駄犬を忠犬に躾るなんて、楽しいじゃん♪」



――――――――――――――



その日、オレは可愛いと思っていた猫に美味しくいただかれました。



             End



[*前へ][次へ#]

3/9ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!