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とある授業




「なまえ、行きましょう?」

ホグワーツで過ごし始めてから幾日か経っていた。
初めて出来た友達、リリーやジェームズたちとは毎日行動を共にしている。これから魔法薬学の授業。なまえの得意とする一つだ。

「よろしくね!!」
『えぇよろしく』

今日の授業内容は薬の調合。なまえはハッフルパフの女生徒とペアを組むことになった。

「これはいつ入れるの?」
『それはまだ駄目。先にこっちを入れるの』
「へぇ…みょうじって頭がいいのね!!」

どうやらペアを組んだ女生徒は魔法薬が苦手らしい。殆どをなまえの指示で動いていた。
ちらりとリリーを見る。順調のようで、ペアの生徒と相談をしていた。
ジェームズやリーマスも同じで着々と進んでいる。
なまえは自分も集中しようと、視線を鍋に移した。そこでとんでもない事態が起ころうとしているではないか。ペアの女生徒の手には、必要のない薬品。それを鍋に放ろうとしているのだ。

『駄目!!』

精一杯の叫び虚しく、鍋には不必要なものが加えられた。
ドーンという爆発音と共に、鍋の中の薬品が飛び散った。それを直に被ってしまったペアの女生徒は、皮膚に疣が現れている。
そして近くにいるなまえにも薬品が飛んできた。避けられない。そう思った瞬間、誰かに押されたなまえは間一髪でそれを避けることが出来た。

『、え…?』

自分に覆い被さっている人物を見て目を丸くする。

『シリ、ウス?』

そこには、なまえを庇ったせいで薬品を被ってしまったシリウスがいた。
痛みで顔を歪ませるシリウス。

「、っ……!!」
『い、医務室に運びます!!』

慌てたなまえは、シリウスを担ごうと腕を持ち上げた。
パシッ。振り払われた手が行き場を無くして宙に浮く。それを見ていたジェームズがシリウスの手を取った。

「僕も一緒に行くよ」

ジェームズがシリウスを担ぎ、先に医務室へと向かう。

『……なんなのよ』

二人の後ろを間を空けて歩くなまえは、シリウスに振り払われた手を見つめて思った。


あきゅろす。
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