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守るもの。※サスケ






「――…サス…‥ケ?」



カカシやサイ


暗部の面でツラを隠した奴らが、ペンダントを投げたことで判断がついたナルト本体へと放った攻撃。

その全容がオレの体を貫いた…



「そんなツラするな…馬鹿……」


痛みは無い。
感覚が麻痺してるらしい。

呪印が開放してゆく。

肌が黒い文殊に染まる。


大蛇丸に貰った力はあいつの処には行かなかった為か、完全体では無い。


写輪眼さえ、完全なる物では無い。

何もかも半端だ……





変容した身が傷をある程度塞いでくれてるらしいが…
決定的なのはアイツの攻撃だった。


「…また、…オレ…ドジっちまって悪りィ……」

憂い帯びる瞳に水粒が浮き立つ

「心配は要らない。
こんなもの、掠り傷程度に過ぎん。…俺は平気だよ…ナルト。」

その粒を指先で払ってやる。


頷くアイツから眼を離し、写輪眼で連中の動向を見極めつつチャクラの色で一人一人の特性を解析しながら影分身や変わり身で無い事を確立させ、攻撃体勢に入る。

服を破る羽を楯として広げ背後においたナルトを防御する。
両手には作った
千鳥剣を枝割れ
させて見極めた一人一人へと
その刃の鋭い矛先を向け奴らを追い込む。ナルトは影分身の数を減らし螺旋丸を手の平で作り出している。


完成する間に、射程距離内にアイツらをこの千鳥剣で誘導する…



「……今まで世話んなった分、お見舞いしてやるってばよ!」




涙が止まないナルトの手から螺旋を描く砲弾が投げられると大きな力を孕んだ玉が弾け、風神が現れたかな爆風が渦巻き地を逆巻く。

土埃が消えゆくと、確定した人数が地に倒れていた。



チャクラが切れる。


元の体に……
瞳に戻る……
小さな傷を塞ぐ事は出来たが、やはり…‥――


「…ナルト…お前は無事なのか?」


「ああ、…サスケ、お前が守ってくれたかんな…。おかげでボロボロのお前と違って傷一つねーってばよ。」

涙を拳で拭い向日葵のような笑顔を広げるナルトの頬に手を伸ばし、触れてみる。

「そうか、…良かった…」

俺の手を握る愛しい手が暖かい。

お前から貰った
あの言葉……
「出来るって思う事がハジマリだかんな。だから、オレは何があっても、ぜってぇ最初から諦めたりはしないッ!今は出来なくても後で必ず出来るって、そーやって、てめーを信じて強くなって…いつかはサスケ、お前を追い越してやっから覚悟しとけってばよ!」




なあ…‥ナルト。





今、俺は護りたいものを必ず…守り通す事が出来ると、信じて諦めなかったが……それは……ーー
実現出来たと思うか?



そう
問い掛け様としたら塞がれた唇……



「…ナルト、…お前……キス…、好きだよな……」


「サスケとするの限定で大好きだってばよ!」

「……なら、……沢山しろ…」


俺の身を抱き支える腕が震えている…



笑顔が近くなる。



感覚の無い唇に重なった唇の熱が宿る。
命の息吹を吹き込む様な口付けを懸命に送る愛しい唇……
その輪郭を辿る俺の手さえ……


もう…―――
視界には映ちゃいない。



ナルトと過ごした日々が脳裏に甦る…―――






復讐を諦めて
手に入れた幸せは……



半端な侭の力でも
護る事が出来た…





たとえ現在……
この身が滅びようとも……――――
俺はナルト、お前を護る。






……魂の絆で
……永遠に……――








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あきゅろす。
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