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守りたいもの※サスケ

…完全なる眼
万華鏡写輪眼は取得してないが、十分な幻術はかけられる。


「今の内だ。行くぞ、ナルト」



こいつ等を煙に巻くのは容易い。




だが……



問題はこれからだ。


常に神経を張り詰めて深い森林の樹々を渡る。

もっと
木ノ葉から逃れなきゃならない。


ナルトも奴らの僅かなチャクラを感じてるようだ。


緊迫高まる中で進む鬱蒼とした木葉が途切れ、向かい側に陽の溜りが見えた時、突如と黒い蛇が数匹、目前に降って来やがった。


「うわぁッ!!」


ナルトの足に絡みつく長い蛇行。
千鳥の性質を利用した独自のチャクラの剣で黒蛇のみをばらばらに切り裂く。
蛇は絵を具現化した物だった…


「大丈夫か?」

「ああ、手間取らせちまって悪りー‥。
やっぱ影分身は使っといた方がいいな。」


得意の術を発動させ、千の数に増えたナルト。
トロイの木馬なる作戦で本体の身を隠し気がつかれ無い様、極僅かなチャクラを錬り始める…



影分身達がニヤリと笑う。


「どこに行こーが、追っかけて来てんのは分かってるってばよ。
‥いい加減、コソコソコソコソ隠れてねーで出て来いってんだ。……サイ!!、…それと……――」



「ふふ‥やっぱり分かりましたか。
一度は仲間となりましたからね‥」



嫌味な笑顔する
俺と少し似てると言われる顔形…

「……その笑顔、いつ見ても反吐が出そーになンぜ‥」


暗部であり『根』なる地下組織に身を置く
曲者……
こいつの本当の名は
ナルトも知らない…



「ココにも発見!したってばよ。」


幾人でチームを組んだようにバラけたナルト達が別々なる場に進みココと差し示す。
暗部の面を被った
連中を
こうして散らばったナルト達が発覚する度
その姿を見せ行く…



さっきの同期達よりも遥かに手強い輩。




幻術を使って
簡単に澄せたいが


…そうはいかないか。



この中に
写輪眼を持っている奴がいるとなれば尚更…


この感じ、間違い無い

「…カカシ…。」


「あら、バレちゃった。すぐに見破るなんて流石だな、サスケ。」

面を外した
下は見慣れた飄々としたツラ……
片目だけで薄らに笑う表情に綽綽とした余裕が垣間見える


どうやら
木ノ葉は本気で
厄介払いがしたいらしい…

「カカシ先生まで……何で?
そこまでして、綱手のばーちゃんは……オレ達を…―――」


驚愕と落胆に見舞われるナルト

お前にそんな顔をさせる、あの女を許す事は出来ない


「フッ……、面白い
。カカシ、一度アンタとは手合わせしてみたかったからな…」


「…今のお前じゃ‥――まだオレには届かんよ。……あのイタチにもね。」


「紛い物の、その眼よりはマシだと思うが……」


「木ノ葉にいる方がナルトと安全に暮らせると思うけどね…。」


「そんな気は更々ない。あんな下らない場所はお前らにくれてやる……、それがナルトの意思だ…」


「オレは……
サスケだけの火影になるって決めたんだ。
だからソレを通す!
一度決めた事は曲げないのがオレの忍道だってばよ…」


「ナルト。お前、本気で言ってんの?
別に里を出なくったってサスケとは一緒に居られる。火影になるならないは別だ。
綱手様や自来也様はお前らを木ノ葉の忍として必要としているんだぞ。」


「じゃあ………
何で、みんなサスケをあんな眼で見るんだ?まるで…汚ねーモンを見るよーな眼…‥―。オレ達を一切、認めない眼で…」「…‥皆が皆じゃないと思うけどなぁ。
お前らだけに、全員が全員…そう映ってる見えるんじゃない?」


「だったら、出たまんま帰ってくんなって言ってるよーな任務ばっかオレ達に押しつけるのは何でだよ…ッ!?」

「暗部にお前ら二人を要請する、その為の試験的任務だとしたら…?」

相変わらず
口から出任せとしか
思えない科白を
ナルトが信頼するハズがない……

逆に憤りを感じる決まってる……

カカシの奴
何をほざいてやがるんだ…?



………待てよ、



もし、それこそが


奴の狙いだとしたら…――



ナルトを見破る……



そうだとしたら…――



「――…そんな嘘ばっか、…もう、……沢山だっ!!」


綱手から貰ったネックレスを引き千切り掴み取った拳を払ってカカシの足元に投げつける。




あの馬鹿…!
熱くなりやがって!

「甘いね、…ナルトは。…悪いが此処で片をつけさせて貰うぞ‥」

術を結び発動させるヤツのスピードが速すぎる…!



「……!!?!!…」


ネックレスが地面に幾度か跳ねた


一瞬の間



防御を取る間も与えられない強襲だった……

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