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笑顔ノ向こう側※サイ


ナルト…。

キミへの想いは友愛を既に越した。
ボクの中で…‥


明るい笑顔の奥に潜む不安を読み取れるのは恐らくボクだけだ。


キミは気付いてる?

サスケくんへのキミの想いはボクと同じだと言う事に。


同性を愛したらいけないと言う規律はない。

けれど
認めてはくれないと云う前提から打ち消してしまうんだろ?


キミが
サスケくんを見ずにボクを見てくれたなら、証明してあげられるのにな。


同性同士でも愛を育めると‥‥


人を愛する事に隔たりは要らないってね。


そうしてキミを包み、こんな世の中でも安堵を与えてやれるのに‥…



今日もキミの笑顔の向こう側に呼びかける。


声に出さず心の中で…。




「想い人の心を見抜くのは簡単だった。」と呟き項垂れる此の少年の熱愛は時を過ぎるにつれ彷彿してゆく。



里に潜む陰の組織を裏切り、現在は表立って里に貢献してはいたが真実が知りたく、未だ“根”に情報求めて身を置いていた。

此は五代目の命でもあったのだ。
云わば共有のスパイ。

しかし上層部以外は此の事を知らない。
仲間は改心して“根”から脱退したと強く信じていた。

芽生えた良心がサイを蝕む日もあるが、ナルトの望む世界を作るのに貢献する事が想いを伝える唯一の手段と非情なフリをして任務をこなし、人との交流を深めたくと努力をしていた。


まるで失った過去を取り戻すかに。





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