[携帯モード] [URL送信]
side A NARUTO


吐き捨てるように
瞳を狭めると

暗い湖面に何故か明るい光が照り返した。



はたと気が付き

夜空を見上げる。



里の明るさの比重にもならない大きな光りが空を照らす。





あの頃と変わらない
巨大な箒型の彗星が
夜の空を走る。



あの頃と変わらずな
光りの矢の綺麗さ。



諦めない夢を見ていた自分‥…

溢れんばかりの希望を託してた。


災いなどを恐れることなく――‥…



何にも惑わず
自分自身を信じていた。

願いと言うより
約束…―――

そういう名の誓い。





立場や風貌が変わっても
あの頃託した想いだけは何ひとつ今も変わらない…







星塵の固まりがゆっくりと流れ落ちる様子をそんな気持ちで眺めていた。





背後に忍び寄った
失せた気配を
諭すこともなく――‥





「…まさか、お前が居るとはな……」



嗄れた低い声


確かに聞き覚えのある声


独特とも言える気配。

……まさか




「…サ…スケ、か?」







[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!