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進撃×蟲師5

何だかよく分からないけど、面倒なものを見るような目で見られている気がする。さながらその目はリヴァイが私を見る目そっくりだ。まあギンコの目はリヴァイ程凶悪じゃないけど。

そんなことを考えていると、ギンコはおもむろに口を開いた。

「今、この山全体には何かしらの蟲が影響を放っている」

何やら声に真剣さを感じたので、私は真面目に聞こうと体ごと彼に向ける。

「俺はその蟲の調査のためにこの山に来た。その蟲はおそらくアンタが蟲が見えるようになっちまったのにも関係していると思う。そんで……」

ギンコは一度言葉を切ると、言葉を探すように少しだけ視線をさ迷わせる。

「あー……アンタの頭がちっとばかしおかしいのも、その蟲の影響だろう。蟲ってのは人の気を当てるもんも多い」

言い終わってからギンコは伺うようにこちらを見てくる。しかし私の様子に変わりがないのを見ると少し安堵したような顔で息を吐いた。

どうやら彼は先程の私の好奇心の赴くままの行動を見て、蟲に頭をやられた気狂いだと考えたらしい。自分で言うのもなんだが、コレは私の通常運転だ。生前は一部から『人類の奇行種』とまで呼ばれていた。

「蟲とか関係なく、私の奇行は元々なんだけど」

まあ『気狂いになってしまった』と思われる人間がこんなこと言っていても説得力はないと思うけど、一応言ってみる。案の定ギンコは私の言葉を信じてはいないようだった。

「ひとまずアンタの治療方針を決めるためにも、山の蟲を特定しなきゃなんねえ。悪いがちっとばかし付き合ってもらうな」

付いてこい、といってギンコは歩き始める。私が精神疾患者であることは確定事項らしい。それでも私を連れていってくれるってんだから全く人がいい。

でも私も蟲師が蟲をどうやって調査するのか見てみたいし、せっかくだから私は蟲に頭をやられましたってことにしておこうかな。

そう思い、一人で納得したように頷いた後、私は彼の後を小走りで追った。



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あきゅろす。
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