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04-01
忘れようとした。
そして想いは過去のものになって、新しい恋をした。
それは本物なのに、どうしてこんなにも心を揺さぶられるのだろう。



「南浦?」
「あ、ごめん。なに?」


夏休みに入って3日目に葵の提案で市営のテニスコートを借りて集まっていた。
淳が帰ってきてから、以前のようにみんなで行動するようになり、その中に悠は混ざっていた。
それはとても自然なように見えたが、悠は違和感を感じていた。
その様子を一番近くにいた黒羽は感じ取っていたが、悠が隠そうとするので知らないふりをするしかなかった。


「いや、いいんだ」
「そう…ごめんね…」


黒羽は気にするなと笑ったけれど、悠は申し訳なく思っていた。
悠を見ながら近いようで遠い。
そう感じた。
何かが二人の間を阻んでいる。
だけどそれが何かわからない。
それに苛立ってしまいそうになるけれど、そのことを悠に感じられてしまうのが嫌だった。


「悠!!ちょっと来てー!!」


果歩に呼ばれた悠はコートに走って行った。
笑い合う二人を見て、自然と笑みがこぼれる。
ずっと今のままではいけないけれど、出来るなら今だけは悠が笑っていられるなら波風を立てることはしたくない。
黒羽はそう思った。


「バネ、あの二人が終わったらどう?」


声がして見上げると淳がいた。


「久しぶりにやるか」


淳はそのまま隣に座ると持っていたスポーツドリンクを飲んだ。

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あきゅろす。
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