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第七班自己紹介
現在第七班と名前は草木の生えた心地よい風のある休憩所の屋上に居る。

名前は4人から少し離れた所の木陰に隠れて、様子を見ている。



カカシは手すりに腰を掛け、3人は段差のある所に横に並んでカカシと向かい合うように座っている。


最初に口を開いたのはカカシだ。

「そうだな…
まずは自己紹介をしてもらおう」

「どんなことを言えばいいの?」

サクラの問いにカカシは答える。

「…そりゃあ
好きなもの嫌いなもの…将来の夢とか趣味とか…
ま!そんなのだ」


「あのさ!あのさ!
それより先に先生、自分のことを紹介してくれよ!」

「そうね…見た目ちょっとあやしいし」


「ブフッ」

サクラの言葉に名前は吹き出す。


見た目やっぱり怪しいんだな。一歩間違えれば変質者にしか見えませんもんねー。

カカシは口元はマスクで隠れ、左目は額宛で隠しているので顔はほとんど出ていない。
確かに普通の人から見たら怪しい人である。

しかし、そんな正直な感想を堂々と言うなんて。
子供の純粋なところって怖いなー
まあ、自分も充分子供ですけどね。


しかしカカシはそんなことを言われても気にしてはいないようだ。

言われなれているんだろうね。


「あ……オレか?
オレは"はたけカカシ"って名前だ。
好き嫌いをお前らに教える気はない!

将来の夢…って言われてもなぁ…
ま!趣味は色々だ…」


「はぁ…全然自己紹介になってないじゃないですか…」

名前はカカシの自己紹介を聞いて呆れ、小さく溜め息をつく。


「ねェ…結局分かったの…名前だけじゃない?」

サクラの確かな言葉に二人共頷く。


「じゃ、次はお前らだ。
右から順に…」

てことは、ナルト、サスケ、サクラの順番か。

ナルトの事は火影様から貰った少しの情報しか知らないから、もしかしたらタメになる事が聞けるかもしれないな。

名前は良い情報が聞けることの期待を胸に耳を澄ます。


「オレさ!オレさ!
名前はうずまきナルト!

好きなものはカップラーメン、もっと好きなものはイルカ先生におごってもらった一楽のラーメン!!

嫌いなものはお湯を入れてからの3分間」


って、ラーメンの事ばかりじゃないですか…
期待して損した。

名前はがっくりと項垂れていると

「将来の夢は、火影を超す!!
ンでもって、里の奴ら全員にオレの存在を認めさせてやるんだ!!」


…ふぅん。

火影を超す…か。

なかなか面白い夢を持っているんだな…


そして、自分の存在を里の人々に認めてもらう…か。

なんだろうなー

その願いを叶えたい気持ち、なんとなく分かるんだよなー

まあ、たぶんそれは私の昔の夢だったからなのかな。
結構昔のね。


…きっとナルトは、いい成長をするだろうな。


「趣味は…イタズラかな」

いい言葉を言ったと思った次がこれか。

名前はナルトの自己紹介が思っていたより面白かったので、思わず笑みを浮かべる。


カカシは大袈裟な反応はせず、自己紹介を次に回す。

「(なるほどね…)
次!」


お、次はサスケか。
さてさて、どんな紹介をするのかな。
個人的には将来の夢が気になるな…

「名は"うちはサスケ"
嫌いなものならたくさんあるが好きなものは別にない」

あ、嘘ついたな。

私知ってるんですよーサスケがおかかおにぎりとトマト好きなの。

どこ情報かは秘密だが。

「それから…
夢なんて言葉で終わらす気はないが、野望はある!

一族の復興とある男を、必ず…


殺すことだ」

「なっ…!!」

名前は思わず大きめの声を出してしまったが幸いにも気づかれてはいないようだ。

名前は1度落ち着こうとゆっくりと深呼吸をする。そして、先程より神経を尖らせ様子を見る。


サスケはそれ以降は何も言わなかった。


視界に入ったサクラの様子を見てみると、頬を赤らめている。

どうやらサスケに更に惚れたようだ。

あんな物騒なことを言っているのに不思議なものだ。恋は盲目とはまさにこの事だな。


「(……やはりな…)」

それに対してカカシは厳しい表情になるが、気持ちを切り替えサクラに自己紹介をさせる。

「よし…じゃ、最後女の子」


サクラは軽く咳払いをすると、サスケの方をチラチラと見て話す。

「私は春野サクラ
好きなものはぁ…ってゆーかあ好きな人は…

えーとぉ…将来の夢も言っちゃおうかなぁ…きゃー!!」

サクラは顔を再び赤らめている。

カカシはそれを見てなんとも言えなくなる。


そして、サスケは…
あまり興味が無いのか眉一つ動かすこともなくどこか遠くを見ている。


「嫌いなものはナルトです!」

ナルトはその言葉を聞き、頭上に大岩が落ちるような衝撃を受け、がっくりと項垂れる。


あららー…ハッキリと言うねぇ…

最近の子って自分の意見をズバズバ言う事が多いんだね。悪いことじゃないけどもう少しオブラートに包んであげてもいいんじゃないかなー。

名前は苦笑いをしながら3人の様子を見続ける。



この年頃の女の子は…
忍術より恋愛だな

カカシは頬杖をついて小さく溜め息をする。

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あきゅろす。
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