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うちは対談
「サスケのヤロー!!」

ナルトは眉間に皺を寄せ不機嫌な様子で昼食をとっていた。先程のサスケの態度がよほど気に入らなかったのだろう。

ちなみに名前は、離れた木陰で手軽にパンと缶のオレンジジュースを飲みながらナルトを監視している。

「ナルトは誰かとご飯を食べることは無いのかな?
皆から凄く離れたところで一人でご飯食べてるし…」

ナルトは人気の無い所で昼食をとっているのだ。
周りの子供もナルトの近くで昼食をとろうとはしないし誘いもしない。

もしかして仲間外れか!?許せん。成敗してやる。首を洗って待っていろ。
名前はグシャッと缶を片手で潰し、近くのごみ箱にごみを投げ捨てる。

ごみは宙に弧を綺麗に描き見事に入った。

「よっしゃ!」

軽くガッツポーズを取って喜んでいると、ナルトが何処かに移動しようとしていた。

危うく見逃すところだったが名前は急いでナルトの後を追いかけた。


が、

「…見失った」

名前は建物の屋根の上に居る。

 しっかりとナルトを尾行していたはずなのにいりくんだ道に入り込んだ途端に見失ってしまったのだ。
 高いところから探せば見つかると思い建物の屋根の上に登って探してみたのだが、見当たらなかった。

「完全に見失った。」


名前は大きな溜め息をつく。

なんで毎回見失うんだ?
しっかり尾行しているのに…

小首を傾げて考えていると、どこからか自分に向けられている気がする視線に気がつく。
そして、辺りを見回し視線主を捜す。

そして1つの方向を見つめる。

「彼か。」

どうやら視線を感じたのは気のせいではなかったようだ。

印を結び瞬身の術を使うと次の瞬間にはこちらを見ていた視線主の少し近くにある建物の屋根の上に降り立った。
 視線主は突然近くに自分が現れたのに驚いたようだがすぐに冷静さを取り戻したようで、涼しい顔に戻る。

「先程からずっとこちらを見つめていましたが、私に何かご用ですか?
うちはサスケさん」

そう、こちらをずっと見ていたのはサスケであったのだ。さっきの時といい、サスケは何故自分の存在に気づくのだ。
透遁術を使っても気配を消しても何故。

こいつまさか……


「お前は何者だ。なぜお前が俺の名を知っている。
あと、おまえに別に特に用はない。
だがさっきの説明会の時、何故お前はあそこにいたのかは気になっていた。そして、今度は誰かを探していた。
誰かに用でもあるのか、それと」

「はいはい、質問は一つずつ〜」

名前はサスケの質問攻めにうんざりし、明らかにめんどくさそうな顔になる。
サスケはそれに対して無言になってこちらを睨み付ける。普通はあんなに質問攻めされたら、こんな態度取りたくなるからね。

取りあえず、あんまり関係のない人に情報を垂れ流すのはいけないからなぁ...それっぽい事を適当になんか言っておくか。

「安心してください。何者だなんて、そんなに警戒されるような人間じゃありませんから。
君は今期の中でずば抜けた天才って有名ですし、名前くらい知っててもおかしくないでしょう?
あと、説明会の時は...まあ、人間観察かな。ははは」

よし、多分これで誤魔化せるはずだ。
説明会の誤魔化しはちょっと無理があるかもしれないが、変態なら納得されるはずだ。
ん?つまりこれで納得されたら私は変態と認識されているということか?なんかそれはそれで嫌だな。

「…そうかよ。」

納得してくれちゃったよ。私変態だと認識されてるのかよ。誤魔化せたけどなんかちょっと複雑だよ。

「じゃ、私ちょっと用事があるので失礼するよ」

「待て、ひとつ聞きたいがある」

こっちは忙しいんですけどね!
まあ、優しい私は聞いてあげますけどね!!

「いいけど手短に頼みますよ。答えられる範囲で答えますから」

「お前、昔俺と会ったことないか?」

「は?」

名前は呆気にとられたような顔をする。

「昔俺達会ったことあったかって聞いてんだよ。
一回で聞き取れ、この間抜け面ウスラトンカチが」

ま…間抜け面ウスラトンカチ…だと!?

こいつ…人のこと馬鹿にしやがって…!
私が本気だしたら君のこと塵にすることなんて簡単なんだぞコラ。

拳一発食らわせたい衝動を抑え込み、先程の悪口で苛つきつつぶっきらぼうに言い放つ。

「気のせいじゃないですか。
君と対談したのは今で始めてですよ」

本当の事を言うと会ったことはあるし話したこともある。
なら何故そう言ったのか。
これには色々複雑な理由があるからだ。

サスケはその回答に満足しなかったのか、なにやら言いたげに呟いていたが「そうか」とだけ言う。

「しかし、なぜそのような質問を?」

「別に、どこかで会った気がするから聞いただけだ。失せろ」

「そっちから聞いてきたくせに失せろとはなんだ失せろとは!失礼じゃないの!!」

しかしサスケは面倒事はごめんとばかりに自らその場所を去って行った。

「ったく、見事なくらい嫌な奴になったもんだなアイツ」

吐き捨てるように言葉を出すと名前は、再びナルトを探しにその場を去った。



サスケは先程まで話をしていた黒ローブの人物を思い浮かべた。

──なぜそのような質問を?

脳裏に先程の言葉が過る。
なぜそう質問したのか。
先ほどのローブ野郎を見た瞬間懐かしい奴を思い出した。ただ、それだけだ。

 だが、今よく考えると本当に馬鹿な質問をしたと思える。いるはずの無い奴を今も尚思い続けている。

俺は、過去に囚われすぎているのか、名前


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あきゅろす。
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