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超能力部隊

「はっくっしゅん。賢木の奴噂話をしているな」
運転しながら皆本はくしゃみをした。
それでも亜希子は頬杖をついたまま、不機嫌そうな顔をしていた。
「そういう話に興味ないなら、こんな話はどうかな?
あの夢のことだ」
皆本がその話をしようとすると急に亜希子の顔が
青ざめた。
「あの夢ってもしかしたら、イルカの伊号中尉が見せた予知かと思ってね。ずっと気になっていたんだ。
そうなんだろ?」
皆本は真剣な顔をした。
「え、ええ。あの夢は確かに子どもの頃に伊号中尉に会いに行ったその後から見始めた夢です」
亜希子は、俯いた。
「私の祖父は、伊号中尉に助けて貰いました。そのお礼を言うために沖縄に遊びに行ったときから見始めた夢です」
「君ももしかしたらテロリストになるのか?」
皆本は緊張感を含んだ声で亜希子に聞いた。
「もしかしたら…なるかもしれません」
「その時にはもう会わないかもな」
車内のラジオから、クラシックが流れていた。


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あきゅろす。
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