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「ああ〜、君はどんな歌手が好きなんだい？」
皆本は、運転席で亜希子に話を聞いている。
亜希子は助手席で詰まらなそうに髪の毛の枝毛をいじっていた。
「…特に」
「好きな小説は？」
「本読まないし」
「嘘だろ？前部屋に行ったときにはあったし、君のバックの中に入っていたから」
「もういいよ」
「他には何が好きなんだ？料理なら僕が作るよ。
中華とか、フレンチとか」
「だからいいって言ってるし」
「そんなにカリカリするなよ」
皆本は困っている。
（あー。なんでこんな女と一緒に任務しなくちゃいけないんだ？だいたい、兵部を小さい頃から知ってるって時点で僕には勝ち目ないだろう）
皆本はクーラーをつけていても蒸し暑い車内でますますイライラを募らせていた。
そして、その頃チルドレン達はというと。