[携帯モード] [URL送信]
03




街の地下に眠っていたイノセンスの元へと向かったラビ達は、難無くその回収に成功した。
今、ラビの手には銀色の腕輪が握られている。
地下にあった、少女を象った石像の腕に掛けられていたもので、これが目的のイノセンスだ。

回収も済んだ事だし、さあ本部へ帰ろうか。
というところで、突然現れたアクマの大群に襲撃されてしまった。

一緒にいた探索部隊達を避難させると、ラビはブックマンと共にアクマと向き合う。
彼は槌を手にし、ブックマンは針を武器に敵と戦うが、どうにも数が多い。
長時間かけて半分以上のアクマを破壊したが、それでも数十体が残っている。
しかも、数体はレベル2のアクマだ。

早く残りのアクマ達を破壊しないと、一般人が被害を受けるかもしれない。
いや、彼らは誰もいない地下ではなく、地上で戦っているのだ。
既に被害は出ているかもしれない。

「くっそ…数が多過ぎるっての!」

「無駄口を叩く暇があるなら、さっさと全滅させんか!」

「わかってるさパンダ!」

移動しながら戦っているうちに、クライサのいる図書館の近くまで来てしまった。
まずい。
このままでは、彼女まで危険な目に遭わせてしまい兼ねない。

「ラビ!」

火判で周囲のアクマを焼き払おうとした時、自身の名を呼ぶ声が聞こえた。
声のした方へと目を向けると、ちょうど図書館から出てきたところのクライサと目が合う。

「…ってΣオイ!!

「何さいきなり。デッかい声出さないでよ」

「何じゃねぇ!大人しく待ってろって言ったろ!?なんでわざわざ外に出て来たんさ!!」

「なんでって、アンタらの帰りが遅いからに決まってんでしょ!!さっさと迎えに来てよね!!」

「この状況見て分かんだろ!?アクマと戦ってんの!!終わるまで迎えになんか行けるわけないさ!!」

「あっそ。じゃあ早く終わらせなよ」

「お前が邪魔してんだよ!!いいから中入ってるさ!!」

「ヤダ」

「Σヤダってお前…!!」






[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
無料HPエムペ!