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01




ノアの一族。
額に七つの聖痕を持ち、千年伯爵と行動を共にする一族。
人間とは思えない特殊な能力を有し、また伯爵と同様にイノセンスを破壊する力を持つ。
エクソシストの敵。

『クライサちゃんも、今後は一人で任務につく事が増えると思うから』

アクマを統べる13の使徒。
彼らの能力は強大で、エクソシストや探索部隊も大勢殺されている。

『もしノアと思わしき人物に会ってしまったら、逃げなさい』

エクソシストはアクマと戦う者だ。
伯爵を倒す者だ。
勿論、ノアも倒すべき敵だ。

『君は自分の世界に帰らなければならないんだ。死んじゃいけない』





11:偶然と必然の境





(ごめんね、コムイ)

数名の探索部隊と共に教団を発ち、向かったのはとある街。
特に問題も無く奇怪を解決し、イノセンスを回収した頃には既に日は落ちてしまっていた。

(言いつけ、守れそうにない)

夜のうちに街を後にするか、宿を探して朝が来るのを待つか。
どうしようかと相談していた時だった。

強い殺気を感じ振り返った先に、彼はいた。
貴族の正装とおぼしきスーツ姿の、背の高い男。
にこにこと人の良さそうな笑みを浮かべながらこちらに歩いて来る彼を視界に入れると、クライサはすぐさま探索部隊達へ向け声を上げた。
逃げろ、と。

相手が何者か?
そんなもの、その灰褐色の肌と額に刻まれた聖痕を目にした瞬間に、嫌でもわかってしまった。

「ティーズ」

男がニヤリと笑む。
瞬間、無数の影が彼の両手から溢れた。

(こんな奴から逃げ切る自信、全く無いや)

それは蝶だった。
手のひら大のそれらが一斉に飛び立ち、狙うのはクライサの背後、男に背を向け逃げる探索部隊達。
空を覆わんばかりの勢いで飛び回る影は少女に目もくれず、その横を、頭上を通り過ぎて数名の人間の背を追う。

男の笑みが、深くなった。






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あきゅろす。
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