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何者にも心を許さず
常に目的を最優先に





10:同類の眼





「元気が無い?クライサが?」

黒の教団本部。
食堂でいつものように大量の料理を胃袋に収めていたアレンは、隣に座る少女を見た。
リナリーは口から離したフォークを皿の上に置いてから、少年と目を合わせる。

「そうなの。この間任務から帰ってきてから、ずっと塞ぎ込んでるみたいで…」

神田やラビに尋ねても、知らないの一点張り。
放っておけとも言われたが、クライサの友人として、そういうわけにもいかない。

「どうしたらいいと思う?」

「うーん…」

何があったのか、根掘り葉掘り聞くのは避けた方がいいだろう。
彼女がどんなものを見たのか、聞いたのかは知らないが、だからこそ、変に傷を抉るような真似はするべきじゃない。

かといって、彼女がいつまでも塞ぎ込んでいては、こっちの調子が狂う。
やはり、クライサには笑顔が一番似合うから。

「それならやっぱり、さりげなく元気づけてあげるのがいいんじゃないかしら」

「ミランダ」

リナリーの向かいに腰掛けるミランダの言葉に、アレンは何かを思い付いたように手を打った。
彼に注目するリナリーとミランダ。
少年は自信満々に口を開く。

「パーティーを開きましょう!」






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