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06


アルカナ能力は使うと精神力を大幅に使う。体力がなくなって倒れたり色々あるが人によっては命を短くすることもある。それが私とパーチェであって、お互いそれを秘密にしている。マンマが話してくれたから私は知ってしまったが。きっと私がパーチェと同じ体質じゃなかったらマンマは教えてくれなかったんだろうな。パーチェは私と同じように皆に口止めしてる訳だし。

「名前。貴方島の近くで歌ったりしなかった?」

『えーっと、船の上でとりあえず歌いましたね。防衛のバリアとか効果はよくわかんないけどとりあえず島に居た時もジョーリィーに歌っとけと言われてたし。』

「そうね…、貴方の効果はいまいち具体的にはわからないけど確かに攻撃を撃ちかえしたり色々ある。それにモンドの具合が良くなったのよ。パーチェの調子もよさそうだしやっぱり癒しの効果があるのね。」

『!!じゃあ、私がもっと歌えばいいんですか。』

「…自分の身を大事にしなさい。他人を助けるアルカナ能力は代償は大きいのは知っているでしょう。フェリチータだって、記憶をなくした事、覚えてるでしょ?」

『確かにお嬢様は昔マンマを助けて記憶をなくした。でも、私の能力で人が助かるなら使った方がいい。どうせ限られた命なのだから。パーチェも長く生きれるようになるなら。それで尚更短くなったって、というか私の寿命やっぱ縮まってます?能力の力は全然弱まってないんですよね。』

「そうね、前よりは…。やっぱり言った方がいいんじゃないのかしら。後悔したって遅いのよ。」

『考えときます。それじゃあ、…リベルタ。なんでそんなとこに、』

「わ、悪い!聞くつもりはなかったんだけど…。マンマの部屋に用があったんだけどその…、本当なのか?」

『あー…、リベルタ。明日出かけようか!ゆっくり話しましょう。今日はとりあえず寝なよ。だからそれまで秘密ね。』

「お、おう…、おやすみ。」

まさかルカ達の前にリベルタに知られてしまうなんて。マンマも苦笑いしている。やっちまったなー、と思いながら部屋に帰って寝る。久しぶりのふかふかベットで爆睡していたらフェイに起こされる。やめろよ母ちゃん今日は土曜日だぜこの野郎。ドアを出ていく音がして二度寝を決め込んだ時になぜか重みが体にかかる。う、ラ・ザーニアの亡霊か。

『…おはよう、パーチェ。人の上で何やってんの?』

「えー、夜ばい「もう朝ですよ!なにをやってるんですか!デビトみたいなことしないでください!」えー、ルカちゃんはケチなんだからぁー。」

「俺ならもっとうまくやるな。こんなんと一緒にするなァ。お寝坊さんなんて珍しいじゃねぇかマンマと何話しこんでたんだか。」

「もう朝ご飯片づけますよ。基本的な仕事がないにしろ貴方は色んなセリエへの補佐があるでしょう。」

「ねぇねぇ、今日は俺のセリエに来るでしょ、名前。一緒にドルチェとー、『今日はリベルタデートなんだ。だから明日にして。』

「…はァ!?お前昨日の今日でもうそんな事になってんのかよ。あの愚者純情だと思ったら案外手が早いぜ。いや、お前が早いのか?」

「可愛いとノヴァたちを見ていっていたので年下好きだとは思ってましたけどそこまでとは、」

「酷いー!俺の事はどうするのさー!」

『ちょ、朝からうるさい。一緒に出かけるだけだよ。あんたらは私の父親か。』

ぎゃーぎゃーと3人がうるさい。ってかレディの寝室に入ってくんなよ。私まだパジャマだしってかフェイまで入ってきた。ルカ並みに従者になってきたなお前。私はあんなにべたべたされるのは嫌なんだけどな。とりあえず着替えて外に出る。勿論4人とも追い出したとも。

『フェイは見回りライはアクア連れて島の案内。なんかあったら呼ぶから後は自由でいいよ。』

「はい、名前様。あまり能力は使われないように。」

『はいよ。行くぞリベルタ。それでどこ行く?私とりあえず毎日島の防衛のために歌うのが日課になってるんだけど。ってかジョーリィーの命令?』

「でも、能力使うと名前に負担かかるしってかパーチェとかに言ってないのかよ。それでいいのか?だって、」

『今から能力使わなくたってもう命は短いんんだよ。なら誰かのために使った方がいいじゃん。パーチェとパーパのためにもなるんだし、勿論リベルタのためにも使いたいよ。後悔はしてない。もうずっと前にずっと決めたの』

「…じゃあ、俺は名前になにをしてやったらいい?俺は、…こんなに無力で、能力だってろくに使えない。」

『そんなことないよ。』

泣きそうな顔をするリベルタになんだか愛しさがこみあげてきてぎゅうっと抱きしめる。その気持ちが嬉しいよ、だから楽しそうに笑っててと言えば少し笑う彼に死ぬ前に会えてよかったと思った。この身を蝕んでいく代償はもう確実に決まっている。目に見えない恐怖はあなまりないが彼らと会えなくなる事は凄く怖かった。




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