オレンジ
>>2





貴幸と似てたから。
順也の撫で方が…貴幸が俺の頭を撫でる時と似てたから…。

目を閉じたら錯覚してしまいそうなほど。



現実にはあり得ないことだってわかってるけど…。


「ちょっ、順也っ!やめろよっ…あーもうっ、グチャグチャになっちゃったじゃん!」

「あはは、いんじゃねー?似合ってるしー」

「順也のバカ!似合ってたまるか!こんな髪っ!」


俺が怒るのを楽しそうにしながら順也が笑って、俺も髪を整えながら、つられて笑った。




怒ってたはずなんだけどな…。
順也の空気が、不思議なんだよなぁ。
なんだか、温かくて、ほんわかしてる…。
春に感じる日差しみたいに柔らかくて気持ちがいいから、感情が清浄されてるのかな。



順也は、本当、綺麗だと思う。
顔が、とかじゃなくて、雰囲気とか、性格とか。
それもあって順也はモテるし、それは俺も認める。

背は180センチあるし、ラグビーしてるからかな、いい筋肉がついた身体もしてる。

もろ、男って感じに。
肌も小麦色だし。
青白い俺と違って健康そうで羨ましい。


でも、不思議と”彼女”の話しとかは聞かない。
まぁ…普段から恋愛の話とかしないし、あったとしても俺が一方的に相談するくらい。
順也は優しいからちゃんと話、聞いてくれて俺のこと考えていいアドバイスをくれる。

言えば、お兄さんみたいな存在かな、俺にとって。







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あきゅろす。
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