Novel
まいすうぃーとはにー おまけ(激裏
※R-18注意!!
すうぃーとまいはにー おまけ
いつもは油絵具の匂いが充満しているこの狭い部屋で、今現在立ち込めているのは甘い甘いお菓子の香り。
ぴちゃぴちゃという音と共に漂うその香りが、セザンヌの鼻腔をくすぐる。
「手は使わずに、口だけでしっかり綺麗にするんだぞ?」
「・・・んっ・・・」
わかっている、とまるで抗議のように。
こちらを睨めつける青い眼は、忠犬とは掛け離れた類のそれだ。
どちらにしろ、今彼が行っていることはそこらの犬と比べても差異はないというのに。
しかし、他人が彼をただの犬と評することは、ほかの誰でもなくセザンヌ自身が許さないだろう。
何故なら、彼はセザンヌだけの犬であり、セザンヌだけの恋人であり、セザンヌだけが自由にしていいものだからだ。
セザンヌは、ほかの誰かが自分と同じように彼に接するのをひどく嫌った。
そんなことを独り考えているうちに、彼の舌は塗りたくられたチョコレートを舐めとったようだった。
昂っている自身の先端を甘噛みされて、セザンヌは快楽に呻く。
先程までいやらしいくらいの水音を立てていた舌は赤く濡れ、彼の口の周りに付着した茶色い菓子を舐めている。
彼の方が、チョコレートなどよりずっと美味しそうだ。
「・・・ねぇ、セザンヌ?」
まだ足りないとでも言いたげに、彼は潤んだ瞳でこちらを見つめてくる。
「・・・・・・いいだろう、ご褒美だ」
少し焦らしてやろうかとも考えたが、そんなに物欲しげにされると辛いものがある。
嬉しいという感情を出さないようにしているらしい彼の額に口づけ、ベッドに引っ張り上げる。
そのまま彼を下にし、既に反っている彼のソレを握りこめば、情事の時しか出さない艶っぽい嬌声が上がった。
いつもなら多少なりとも我慢はするのに、今日は色々と限界らしい。
本当に男かと言いたくなるような薄い腹に跡をつけながら、後ろの方にも指を。
くち、と音が上がって、まだ慣らしてはいないはずなのに柔らかい肉を押し開く。
「・・・っん、ふあっ・・・」
目を瞑る彼の表情は、まさに色事のそれ。
整っていたシーツが彼の指でくしゃりと歪む。
指を3本に増やすと、切なそうな声と共にいとも容易く彼は果てた。
「っは、はぁ・・・セザンヌッ・・・」
蕩けた眼と眼が合って、セザンヌの昂まりも激しさを増す。
指を引き抜いて、自身をゆっくりと彼の中に埋めていく。
そろりそろりと半ばまでいき、残りは一気に打ち付けた。
「ああぁんっ」
彼の声がひときわ高く鳴く。
その締りに我慢の限界を感じるが、懸命にこらえる。
これは彼に無理を強いた事へのお詫びもあるのだ。彼に気持ちよくなってもらわねば。
そうは言えども、彼もそろそろ限界らしい。
「んっ、ぅ・・・も、だめ、かも・・・」
「は、・・・私も、だ・・・」
言い終わるが早いか、それまでよりも速く強い上下運動で、今度は二人同時に達した。
白濁液が互いの腹に掛かる。
「はあっ・・・セザンヌ・・・?」
くたりとなった彼の横に倒れこむようにして寝転がった私から顔を背けて、彼が小さく口を動かす。
「なんだね?」
「あの、ね。その・・・」
もじもじと体をくねらせる彼は、耳まで真っ赤だ。
「き、今日だったら、中に出してもよかったのにな、なんて・・・」
思いもよらない爆弾発言が来て、数秒言葉に詰まる。
「・・・セザンヌ?」
返事がないのを不審に思ったのか、彼が体ごと振り返る。
丁度顔と顔が同じような高さだったので、彼の胸に頭を埋めるようにしてみた。
「ちょ、どうし・・・」
「・・・次は」
「は?」
もごもごと、自分でもよく聞き取れないくらい。
「次は中に出してやるから、それまで我慢しておくんだな」
「なっ・・・」
いらねーよ馬鹿セザンヌ!!
そう怒鳴った彼の顔はきっと真っ赤で、こんな緩みきった顔を見たらきっともっと怒るんだろうな、とセザンヌは頭の中でだけは冷静に考えてみた。
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