あきてしするこ 聖母をにじませる雨の朝 登校している 両手を頭の後ろに組んで 校門の前で無差別に配られる聖書を気まぐれに受け取り 自習時間に開く すると 明日からの冬休みを前に 罪 いう一文字だけがページから浮き上がり 一個人としての扱いを見返りにパンを配れと囁くのだ にじんでいる 教室 窓枠六階安全自宅 今日のパンは好物のカスタードなので いくら早熟な君達にも与える事は出来ない 有り余る性への嫌悪は 宗教画の裸体さえも汚らしく思わせ それさえも罪になるのなら 何をしても同じ地獄に辿り着くのではとないかと貴方は、 ルルドの泉が降ってくる ぼくは両手を頭の上に乗せたまま 聖書のインクに変えられる もしくは机に彫られた罵倒語などに (父はぼくの頬を張る 反対の頬を差し出して 耳鳴りの中、蝉声の懐かしさを見つけ出し 子供達は飽きて死す 次の冬を待たずして) |