アレスの憂鬱 <泣いている子に林檎をあげよう> 永遠は無いけれど 「許されるまで 傍に居たい」 君は人形を抱いて そう囁く程に狂っていた 情が濃くなる程 遠退く足を持つ 子供 笑いかける罪の果実を 君が一口食んだらしい 体は君を食み過ぎて 鉛 の様だ 支えを放棄するなら 歓んで沈もう そういう君も人形らしい プラスチック容器みたい 相反して浮かぶ 時間は無いけれど 「もう少し お話がしたい」 球体の中で 弱った君を薙ぎ払う 子供 笑いかける罪の果実 赤い球体は恒星に変わる 掌に転がす星を 食んだら永遠に触れた 星に雨が降ります <泣いている子に林檎をあげよう> |