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第一訓06


「新ちゃん!どうしてここに」


「姉上を返してもらいに来た」


どうやら新八君は妙さんの弟らしい

あの様子だとさしずめ妙さんは無理やり働かさせられていたんだろう。






「あれ?田中さんじゃないですか!何で姉上と一緒に、」


「今さら気づいたのか派血衛門君、ちょっとした野暮用でね」


「新八です。なんですかドラ●もんみたいな言い方、やめてくださいよ」


「名無しさんは私の事を助けてくれたのよ派血ちゃん」


「話を聞いていましたか姉上、あと無理やり字を当てるのもやめてください、読み手が混乱しますよ」


「お取り込み中のところ悪ィんだけどよ、囲まれてるぜ俺達」


「まじでか」


気づいたら警備員達に囲まれ、かなりめんどくさい状況になっていた


…よく見たらこいつ等みんな坊っちゃん刈りだよ。


なんか、こう、すごい気持ち悪い





「いい歳して坊っちゃん刈りとか、キモい」


「ダメですよ田中さん、そんなこと言っちゃ、お洒落のつもりなんですから、そっとしといてあげましょう」


「そうよ、名無しさん、いつか自分で気づくときがくるわよ」

「…べっ別におしゃれとかそんじゃねーし、ただここで働いてたらそうなったってゆーか、とにかく好とかじゃねーし!」


あれ、何でみんな泣いてんだろ?


「泣いてる姿も更に気持ち悪い」


「全く同感だわ」


「いい大人が、ホントみっともないですね」


「さっきからなんなんだよお前らァァ!俺を置いて話を進めんなよォォォ!!」


今度はハブられていた(そんな気は無かったんだけど)銀髪パーマネントが泣いている様だ



「お前ら坊っちゃん刈り馬鹿にすんのもええ加減せぇよォォォ!!

それと新八!こんな真似さらして道場タダですまさんで!!」


「道場なんて知ったこっちゃないね

僕は姉上がいつも笑っている道場が好きなんだ、姉上の泣き顔を見るくらいなら

あんな道場いらない」


「…新ちゃん」


そう言い切った新八君は、最初見たときより、とても力強かった。





「たった三人で何ができるゆーねん!!
いてもうたらァ!」


「オイ
俺達が引き付けといてやるから、てめーは脱出ポッドでも探して逃げろ」


「あのさ何で僕も入ってるのかさっぱり解らないんだけど。
新八郎君はとりあえず妙さんを連れて行きなさい



「あんた等は!?」


「君は妙さんを守ることだけ考えなよ」


私と銀髪はそれぞれ構える

「俺は俺の護りてェもん護る…そんだけだ」


「何をゴチャゴチャぬかしとんじゃ 死ねェェ!!」


私たちの剣幕に怯んだ坊っちゃん天人は、持っていた拳銃を勢いよく突き出した、

その刹那

銀髪の木刀が物凄い速さで空を斬っる

ドガゴドン!!とド派手な音が辺りに響いた


「お前らの汚ねー坊っちゃん刈りを全部刈り取ってやらァ!

―っらぁぁああああ!!!!」


銀髪と共に名前は容赦なくぶん殴っていく

暴れれば暴れるほど、波紋のように仄かな快楽が名前の身体を満たしていった。




「新八郎ォォォ!!行けェェェ!!」


あっけにとられていた志村姉弟は、急いで走り出した


「僕は新八だボケェェ!!」












(血に呑み込まれないように、加減しなくちゃ)

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