第三訓04
「ヤクザに追われる少女見捨てる大人、見たことないネ名無しを見習うヨロシ」
「人を原チャリで引きずり回した大人、見たことないね、さっさと弁償しろや」
「わりィな、俺心は少年だからさァ…それにこの国では原チャリを片手で止める奴を人間とは呼ばん、マウンテンゴリラと呼ぶ」
下らない言い合いをしていると、前方からパンチパーマのヤーさん達が出てきた
「おっいたぞォォ、こっちだァァ!!」
「逃げるぞみんな!!」
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途中でゴミ箱を奴らにけしかけながら、暫く洒落にならない追いかけっこを続けている最中に神楽君は今までの経緯を話してくれた
簡単にまとめると、前にもいったとおり出稼ぎに地球に来て、貧乏さ故に路頭に迷っていた。そのときあいつらに誘われたそうな。
どうせ夜兎の力を利用しようと考えたのだろう、あいつらの抗争に度々参加していたようだ。
んで、最近は依頼もどんどんエスカレートして、嫌になって逃げてきたんだとか
「…なかなか壮絶な人生送ってるね、ってパーマネント何処へ行く」
「まァてめーで入りこんだ、てめーで落とし前つけれこったな」
制止も聞かず、パーマネントはどこかに行ってしまった。
私に保護者をしろと…?
「どうしますか田中さん…あの人行っちゃいましたが」
「仕方ない、ここはとりあえず神楽君をターミナルまで送り届けようか
と言うわけで、君達諸君には色々としてもらうけど…ちょっと耳かして、」
私達が最初に寄ったのは、いつぞやの呉服屋
「あの、呉服屋でなにするんですか?」
「変装だよ、あと名無しでいいから」
「ねぇねぇ名無し、コレ食べられるアルか?」
「それは牛の着ぐるみだからね、引き裂いてもまるでだめなオッサンしか入ってないから」
「…今コイツびくって震えたヨ」
牛の着ぐるみを通り過ぎて店内に入ると、これまたあの時の店員さんが出迎えてくれた
「いっらっしゃいませ、お久しぶりですね!今日はどのようなゴスロリをお求めですか?」
「そんなもの求めてないから、誤解されるからやめてくださいよ…今日はかくかくしかじかで、」
「それでしたらどうぞ、さぁお坊ちゃん方こちらへ!」
急に試着室へと連れて行かれて戸惑う二人に手を振り、私も服を選びに行くことにした
(私のブーツ代はパーマネントに付けておこう)
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