第三訓03
「朝のお目覚めテレビぃぃぃぃぃ!!」
「いだだだだだだ!!!!!!
何で僕の手を掴んだまま発進するの!?それに自首するのに何で縛り付ける必要があるんだよ!!!!
あとなんだお目覚めテレビって!?」
名前、絶賛デッドオアアライブを体験中です☆
…って、そんな生易しい状況じゃねェェェ!!!!
あのあと、案の定出血していた神楽君を見てパーマネントは自動販売機に頭を突っ込んだりと奇行を繰り返し、とうとう本物のパーになってしまったかと思うと
―オイ、お前ら行くぞ、と一言呟いて彼は神楽君を新一君に縛り付けた。
突然の行動に呆然として見ていたら、あろうことか私の左手を掴んで原チャリを発進させたのだ
重要だから言っておくけど、私は原チャリに乗っていません。地面に立ったままです。
そのまま発進したら名前はどうなるでしょう?
…と言うわけで現在進行形で原チャリに引き摺られています。
「聞いてんのかパーマネントォ!!
腕か千切れそうなんだけど、靴底が摺り切れそうなんだけど、なんか燃えそうなんだけどォォォ!!!!僕になんの恨みがあるんだァ、
僕を巻き込むんじゃねェェェ!!!!!!」
「うるせェよガキ!自首なんかするかっ
こいつは死んでねぇ…はずだと今朝結野アナが言っていた気がする。
それにテメーがアレに出くわした時点でこうなることは既に決定事項なんだよバカヤロォ!!!!
お前だけ何もないなんて許せねぇ、テメーも道連れじゃァァァァァァ!!!!!!!!」
「ふっざけんじゃねェ!!そんな道理通ると思ってんのかァ!今すぐその手を離せ、さもなくばお前のパーマをパンチパーマにするぞゴルァ!!!!!!」
「やれるもんならやってみな!!けど死ぬほど嫌なんでやめてください。
それより新八ィ、様子はどーだよ」
「ピクリともしないよ、早く医者に連れていかなきゃ!」
お願いだから新一君、私の方を心配してください。
どう考えても神楽君より私の方が重傷だから、さっきからブーツの底からズガガガガガガガガとかありえない音出てるから!
どうやらパーマネント達は私が一番辛い立ち位置にいることを理解してないらしい。
あ、靴底から火花散ってる
もう何にでもなれと諦めかけているときだった。
後ろから何か黒い…セダンかな?が私達にゆっくりと接近し、助手席の方からグラサンをかけたパンチパーマのヤクザが小型の拳銃をこちらに―神楽君に向けてきた
「ちょっ…何ィィィ!?」
パンパン!!
「え、あっそうか、番傘!!」
番傘で銃弾を防ぐとは…
神楽君が夜兎だったことを改めて実感していると、彼女は傘の石突きの部分からマシンガンを発砲、無惨に壊れていくセダン
ドオンと木にぶつかるのを確認してから、私達は路地裏に原チャリを停めた。
あ、足の裏から煙でてる
――――――――
―――――
ーーー
「お前ら馬鹿デスか?私…スクーターはねられた位じゃ死なないヨ
コレ奴らに撃たれた傷アル、もうふさがったネ」
「お前ご飯にボンドでもかけて食べてんの?」
「こらパーマネント、女の子に向かって失礼じゃないか、とりあえず僕に謝れ」
「何でとりあえずでテメーに謝らなきゃいけねェんだよ
あれ、お宅背ぇ縮んだ?最初見たときより2,3センチ小さくなったよう」
「死ね」
摺りきれて底がペッタンこになったブーツ(まだシュウシュウいってる)で脛を思い切り蹴ってやった
―熱っっ!!今確実に俺の脛焼折れたよね!?オイ聞いてんのかァ!とか言って悶えていたが、無視だ無視
「大丈夫?痕、残ってない?」
「お前…あの時の!!
あの、あの時は、あっありがとアル…」
「どーいたしまして、あと僕のなまえは名無しだから、改めてよろしくね神楽君」
そう言って微笑むと、何故か顔を逸らされた
あれ、何か私したっけ?
「…お取り込み中のところ悪ィが大丈夫そうだし、脛痛ぇし、俺ら行くわ
お大事に〜
……アレ?新八お前急激に重くなっ!?」
それもそのはず、私達が座席の後ろを掴んで前輪を浮かせているからだ
(オ マ エ ダ ケ ハ ニ ガ サ ナ イ)
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