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「伊集院あのさ、廃部になるよりは誰かに入ってもらったほうがいいと思うんだけど…僕としては部がなくなっちゃうのは寂しいし」


伊集院に無理矢理入らされた部だけど、何だかんだ僕はこの未確部を気に入っていた。


学園七不思議の検証やら近くの川に行ってカッパを探したりと変なことしかしてないけど。

それなりに楽しいし。



なるべく諭すように優しく言うと、伊集院は納得したように何度か頷いた。


「わかった。しかし、不純な動機の者は入れないぞ!」



自分が一番不純なのでは?という言葉は飲み込んだ。



その日は取り敢えず宣伝用のポスターを作り、玄関口の掲示板に張った。


『未確認物体研究部、入部希望者募集!○月○日15時半より旧校舎の部室にて入部試験有り 部長:伊集院奏』


翌日部室で伊集院による面接の元、入部者を決めることとなった――。










埃っぽい旧校舎に今までこんなに生徒が集うことがあっただろうか…いや、ない。

それもこれも、隣に座る人物の人気が絶大だということだ。



「次の人、どうぞ」


既に何十人と面接をしたが未だに伊集院のお眼鏡にかなう者がいないのか、入部者が一人も決まらずにいた。

僕はただ座ってるだけなのだが、それだけというのも疲れるものだ。

一方、精力的に面接管を勤める伊集院に疲労の様子はない。



果たして今日中に終わるのだろうか…。




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あきゅろす。
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