Reflex-7※sideナルト R18
至近にあった唇が離れ、黒い瞳が一瞬、見開いた。
サスケもオレの放った異様に気がついたようだ。
『殺す。俺を内側から乱す…お前なんか死ねば良い…』
抹消させられる意識に勘付いていた九尾が現れたのは、表われる感情から失った記憶が甦るのを恐れたから。
『…死ね。ナルトと繋がった侭、諸共に死ねたのならば本望であろう…』
サスケの顔色が変わる。
恐怖に怯えた訳じゃなく、何かを訴える酷く真剣な眼差し。
それを九尾の意識下でうずくまって傍観しているオレがいた。
「…俺は生きる。」
サスケは生きる事を望んでる。
きっと結末がわからないからだと思うけど…
「…お前には到底解らねーだろうが、…皆、生きたくて仕方ねんだよ。」
『死ぬ恐怖から逃れたい願いからか?』
「…死ぬのが怖いのは当たり前だろうよ。だが、恐らくそれよりも証を残したくて生きてると思うぜ。」
『証か、そんな物など残らんぞ。滅びるだけの世界ではな…』
「…滅びるのは覚悟の上。そこに生まれ存在した事を記憶に刻んでるんだよ。例えば今……俺がナルトに立証してる行為とかな。」
『フン、随分と語るのだな…。宿りもせず、語り継ぐ者も居ず、滅びるだけと認識出来んほど馬鹿ではあるまい…』
「ナルトへ…そして俺へと生きている歓びと証を…──この故郷となる大地が滅びても、尚…刻みたい。語られる事はない魂の記憶として…」
『……転生など本当にあると信じているのか。……下らん。』
思い出した
忘れたくて
忘れた
苦しくて
辛くて
そして甘い感情……
サスケとの記憶
過ごした 時間
忘れなければ生きてはいけなかった。
もう泣かなくてすむように
謝らなくて済むように閉ざした片隅にへばりついた『恋心』
反転していく…
同化じゃなくて
意識が入れ替わっていく。
少しずつ…
兵器にはない『人間』の信念と強さを幾度か、こいつの眼差しから知った…。
だからこそ
あの時も殺せなかった…
『…ならば最期まで付き合って貰おうか‥。』
連結も解かず
逃げる事もせず
唯、真っ直ぐに見下ろす凜とした漆黒の瞳。
その背上、まだ彼方にある上空で放った軌道を修正し、空中にて互いを衝突させ、夜空を一際明るくとさせて……
託す。
限りある未来を……
脳裏に浮かんだ九尾の言葉を最後に
完全に薄れた
最終兵器九尾の思考…
「…サスケ、大丈夫か?」
心配になって訊ねた時には瞳の色も元へと戻っていた。
「大丈夫じゃねーよ、馬鹿。縮んじまったぞ…、お前の所為でな。」
オレが壊れるのが怖くて逃げたコトで
サスケを萎えさせちまった…
「え!…あ…‥ごめん。……え‥っと―‥どうしよ?」
どうしたらいいか、わかんなかったけど
取りあえず
サスケの上に跨がって
サスケが
オレにしてくれたコトを再現してみるコトにした。
唇にキスして
首筋をちゅ――ッて
息が苦しくなるまで吸って
オレの……ってな、
赤いマークを…━━
「おい、何‥してる?」
「サスケがオレにしてくれたコト…真似してる…」
そんでから
サスケの胸にある
ぽっちりした飾りにちゅくちゅくして…
……気がついた。
サスケの鼓動に…
トクントクンって波打つリズムに。
強く、生きてるぞって歌ってる心地好い旋律。
オレだって、
ちょっと前はこうやって生きて恋してるって歌ってたんだ。
今は…‥
ねーけど…‥身体ん中のどっかが歌ってる。音はしなくても、流れてる…‥サスケが、…好き…って、聴こえないリズムを刻み続けてる…
伝う涙を隠したくて
サスケの筋肉が張り巡った肌に顔を落として口付けて‥…
それから
サスケの縮んだモノに、ちゅッてしようと捕まえた。
「あれ?…もうこんなにおっきくなってるってばよ、…この子…」
「フ…、‥お前が可愛い事するからだ。」
「うあ!」
サスケに両脇を持ち上げられて身体がフワリ浮いたかと思ったら
すぐに沈んで……
オレ達は
“ひとつ”になった。
サスケが下から突き上げる度に
分子じゃなく…
細胞がサスケを捉え
目覚めていく‥──
「ん!…‥っ…入っちゃ‥った、…サスケの…‥」
サスケにピッタリ抱き付いてキレイな黒い髪の香りを嗅ぐ。
サスケの匂いサスケの吐息
サスケの肌
サスケの温度
サスケの鼓動
サスケの カ タ チ
こんなになった世界で
こんなになった身体で
まだ
“恋”をして感じてる…
「……こ…っ、‥…こんな…‥…おっきいのォ‥!」
恋しろって
命じられてる。
最後まで……──
この『繋がり』は
恋の一部で
恋の全部…‥
「…痛くないか?」
「…ぅ…ん、…サスケは…、サスケはァ…痛くない…?」
「…ああ。…お前のがこんなに濡れてるからな‥」
「…バカ、…‥やだ!…言うなって‥ばぁ‥」
跳ねてくっついて
混ざって‥
響いてる…
“好き”って風に…
「ん!…はぁ‥サス──‥ッ」
感じてる、
有り得ない歓びに…
武器を潜めた身体の奥が熱くなっていく。
「ごめぇ…、ぅン!……ぁあっ、‥感じ──…うぅン」
危険物質を宿すガラクタの存在に怯え
入ったら、いけないと決めつけていた
オレの領域に飛び込んだサスケとの繋がり。
「…ナル…ト‥?」
「イイ!…ぃぃよォ!!
…サスケぇ、…気持ち‥イイっ!!」
ただ、
それが
単純に…嬉しくて、
感じてた。
離さないでって
ぎゅっとして……
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