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探検うちはンち
元の世界を目指して

「さ、さってと‥そろそろ出来っからオレも手伝おーっと。」

一向に振り返らないサスケの隣りに並んだナルトがサスケの顔を覗くと、瞳は写輪眼に変わっており。また酷く険しい面持ちをしていたが敢えて場を凌ぐためと我慢をし、手を休みなくと動かしていた。

ナルトは歯を噛み締め、チョメを元の世界に返してやりたいと言う気持ちは己同様と汲み、複雑な心境を隠し切れずなサスケを褒めてやりたいと唇を解いてサスケの頬に口付けを施しニコリと笑む。その行動は口に出さずとも理解したサスケの表情は穏やかとなり背中の震えを止どめ、振り返らずな侭、固く結んでいた唇を解いた。

「…バレちまったら仕方ねぇ。
だがな、…俺がこんな事をするのは今日だけだぞ、イタチ。」

これだけ言うのが精一杯のサスケをエライと讃えたくナルトがサスケの肩をポンと叩き、出来た物から順に料理を卓袱台に並べ始める。

「うんうん、あれだけ復讐復讐と騒いでいたサスケも成長したもんだ。ま!ひとまず、ココは休戦、一件落って事で協力願うよ。」

置かれた皿を目の前にして腕を組み銀髪を縦振るカカシがイタチに投げ掛け薄笑みを浮かべるとイタチが感慨無量と頷いた。



「これでチョメは無事に戻れるんだな!よかった、よかった。マジでイタチに感謝しねーと…。な!サスケッ」

「…ああ、そうだな」

皆の対応から本当に帰れるだと実感したチョメは心から安堵し笑みを滲ませた。


「チョメくん、…君は一時でも早く帰りたいか…?」


「ここの世界もいいけど、勿論!、早く元の世界に帰りたいです。」

嬉しさと安心した余りチョメが咄嗟的に答えるとイタチが補足を促す。

「…今から俺が施す眼術は時空を隔てる時、異世界での記憶の一切は消え去り、又‥此方に存在する者の記憶からも異世界の訪問者の記憶も消える……。
稀に残存したとしても此処での出来事の全てが互いに夢幻なる世界での出来事との認識となるが…致し方ないと一存して欲しい…。」

「はい…」

チョメが固唾を飲み応えるとカカシも納得した様子で鈍く瞬く。ナルトは最後の料理、チョメがリクエストしたおかかのおにぎりを卓袱台に運び終え意を決したかに頷いた。


イタチが立上がりチョメに寄り付き肩を跳ね叩く。


それを合図にチョメが立ち上がる。
対面にイタチが並ぶと瞼を閉ざす。

「今から術を発動させる。…俺が瞼を開いたら紅く廻る眼を見るのだ…。その前に何か伝えたい事があれば今の内に……――」


「夕飯を皆で食ってからじゃねーのか?」

「先程、今すぐにと言われたのでな…。事は早い方が良いだろう…」

「チッ……」

小さく舌打ちをしたサスケが素早くタッパーを取り出しおかかのおにぎりを詰め、てっとり早くとチョメに持たせる。


「記憶はなくなるらしいが持物は残るだろう…。アッチで食え。」

「あ‥ごめんね、すっかり帰れるって事で頭が一杯で…つい…――。サスケくん。ありがとう。」


「…ああ、達者でな。」

「チョメの事、夢んなっちまうかもだけど覚えとく!指切りも忘れねェ‥。元の世界に帰ったら夢に向かって頑張れよ!
それから…、その……好きなヤツともなっ!」
チョメの肩を叩きニッとナルトが笑う。

「立派な忍者になってね!…じゃあ…。」

互いに言付けるを終えるとイタチが瞼を開いた。






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あきゅろす。
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