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あなたは告げるつもりです。
 
(仁王視点)

柳生だけじゃなく、テニス部レギュラー達も俺の恋を応援してくれるようになった。
それだけでも嬉しいのに、最近は律ちゃんが一緒に帰ってくれるようになった。
嬉しくて、嬉しくて、レギュラーのみんなに報告すると、さっさと告白しろよと幸村に言われた。
そうじゃ、そろそろ告らんにゃいけん!

そう思っても決心がつかず、手を繋いで一緒に帰るくらいしかできなくて、告白をずるずる先延ばしにして生温い関係を続けとる。


そんなうじうじしたヘタレな俺ともおさらばじゃ!
今日、告るんじゃ!


でもやっぱり俺はヘタレじゃけ、人がおるとことか無理じゃし…。
決心がついた今でないと無理な気がするけえ、


「サボるぜよ。」


律ちゃんを屋上へ引っ張っていった。
意気込む俺を不思議そうな顔で見る律ちゃん。
律ちゃんは無表情じゃけど、少しずつ表情の違いを見つけることができるようになった。


「律ちゃん…、えと…その…お、俺は…。」


何を言ってるのか自分でも分からん。
そんな俺を見て律ちゃんはくすりと笑った。


「う、あ…。」


律ちゃんが笑ったことが嬉しくて、告白しようとしていた意気込みがしぼんでいく。
立っていた場所に座り込んで律ちゃんに笑いかけると、律ちゃんは俺の横に座った。


「待っとって。」


いつか告白うするから、とそういう意味も込めて言うと、律ちゃんは不思議そうな顔をしながら俺の頭を撫でた。

 



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