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金髪の子
 

いつもの時間に学校に行く。
昨日の疲れが取れてなくて眠い。


教室の前まで行くと、中に人が居る。
珍しいなー。あ、もしかして蜜柑?


「昨日のあれ、遅すぎるから!」

「あれ以上は無理。」

「むー…、じゃあもっと引き止める…。」

「頑張れ。」

『遅いって?』


気になって話に入ると、2人して身構えてくる。


『遅いって、何が?昨日?蜜柑が叫んでた、あれ?』


双子は何も喋らない。


『言いたくないならいいよ?』

「いずれ分かるから。」

『は?』

「絶対に、私達がお姫様にしてあげるからね!」

『何?』

「大丈夫!遊の青春は私達に任せてくれればいいから!」

『いや、何の話?』


意味の分からないことを語りだす蜜柑。
無言で頷いている夕空檸檬さん。


「作戦会議だよ、檸檬!」

「分かった。」

『…あー、図書室行ってくるね?』

「行ってらっしゃい!」


よく分からないけど、いつか分かるんならいっか。
そんなことを思いながら、廊下を歩いた。


氷帝学園の図書室は、二週間に1回だけ放課後だけじゃなく朝も開く。
試験週間には毎日朝と放課後に開く。


うちは朝に開く日には必ず行く。つまり常連。


「あら、いらっしゃい!」

『おはよ、先生。』

「おはよう。」


図書室に入ると微笑んでくれたのは司書の先生。


「借りる本は決まってる?」

『決まってるんで、持ってきます。奥でちょっと寝てもいいですか?』

「あら最近はここで寝ることはなかったのに…。寝不足はいけないわよ?まあ疲れてるようだし、寝てもいいわよ。」

『ありがとうございます。』

「うふふ、いいのよ。」


綺麗だなー。理想の大人っていうのはこーいう人を言うんだな、うん。


借りていた本を返して、借りる本を持って先生に貸し出し手続きをしてもらう。


それから、いつも本を読んだり寝たりする場所に行くと…先客?


伏せてるから顔が見えない…。
金髪って…ハーフ?染めてる?
あ…!隣のクラスの芥川くんだ!


『あのー、もしもしー?』


反応はないし…。
うん、うちも寝ようかな。


椅子に座って机に伏せて眠りついた。


金髪の子
→染めたにしては綺麗だった…。

 

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