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朝の雰囲気
 

「赤林さん、おはよ!」

『え、うん。おはよう。』


フルーティーな双子が転校してきた翌日、いつも通りに教室に行くと、夕空蜜柑が居た。


「宍戸くんと仲いいの?」

『いや?全然仲良くないけど。』

「えー、あんなに仲良く話してたじゃん!」

『宍戸くんのノリがいいんだよ、多分。』


話しながら席につくと、後ろをついてくる夕空さん。


『ゆーぞらさん、なんで居るの?』

「え?」

『まだ、6時30分だよ?』


うちにとっていつも通りだけど、こんな時間に教室に来る人は朝練に出てる人とうちだけ。

教室には朝練に出てる人の鞄があるだけで、うちら2人しか教室には居ない。


『部活とか、まだ入ってないにしては早すぎじゃね?』

「ちょ、ちょっと…いろいろあったの!」

『へー、ゆーぞらさん大変なんだね。』


特に興味があったわけでもないから、返事は素っ気無い。
てか、朝は弱いから眠い。


「赤林さんも眠そうなのに、なんで来てるの?」

『静かだから。』

「へ?」

『誰も居ない教室で、朝練の声だけ聴こえて、なんて言うんだろ…。雰囲気?雰囲気が好きなの、分かる?』


呆気にとられた顔をしている、夕空さんを見て苦笑する。


『分かんないよね、ごめん。気にしなくて良いよ。』


そう言って笑う。


「ううん!分かるよ、素敵。」

『そっか。』


あー、眠い。
夕空さんが来てるってことは、相方の美人さんの方も来てるのか。


「あ、そうだ!遊って呼んでもいい?」

『いいけど?』

「私のことも蜜柑でいいから!」

『あー、了解。』


そんな会話をして、机に伏せる。


『ごめん、寝る。』

「え?」


声が聞こえたけど、無視しよう。
今は寝ることが優先だ。


朝の雰囲気
→空気が澄んでて、息が詰まる気がする。

 

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あきゅろす。
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