コスプレ喫茶
「球技大会に体育祭、文化祭?」
『そーだよ。』
夏休みも終わり、学校もはじまった。
受験勉強に励むと言っても、どうせこのまま氷帝の高等部に行くんだから関係ない。
『9月は球技大会。10月には体育大会。11月は文化祭。』
「大忙しだね!」
『うん、そーなるよねー。めんどくさい。』
蜜柑が騒ぎ出すのを無視しながら、これからのことを考える。
誰が実行委員になるんだろ。
「はい、席に着けー。」
担任が教室に入ってきて、蜜柑が自分の渋々席に帰っていった。
みんなが着席すると、出席を適当に取り始めた。
「うっし、今日は1限と2限が潰れて、その時間でLHRするから。学級委員、後は任せたー。」
自分がやるべきことは果たした、というように教室の隅っこに椅子を置いて座った担任。
学級委員の子がため息をつきながら、教卓に出て行った。
「これから体育祭と文化祭の実行委員決め、球技大会の種目決め、体育大会の種目決めをします。あと文化祭の出店のも。」
めんどくさそうに学級委員が言う。
女子の目がギラつきはじめた。
「まず実行委員を決めます。体育祭も文化祭も両方同じ人がやるらしいです。男女各1人なんでー。誰かいますか?」
女子の半数以上が手をあげる。うちも蜜柑もあげてない。
学級委員がめんどくさそうにくじを作り始めて、3分後には女子の委員が決まった。男子は野球部の男子に決まった。
「じゃ、次に文化祭の出店決めましょー。実行委員、後は頼む。」
実行委員の2人が前に出るとたくさんの案が出てくる。
隣の席の春に出店が決まったら起こして、とだけ言うと眠りについた。
「起きろー。」
『………決まった?』
「おう。コスプレ喫茶。」
『…ありきたりというか…なんというか…。』
「実行委員の奴がみんなのコスプレ決めるってー。」
…自分で決められないって、凄く嫌な予感がするけど気のせいってことにしとこう。
コスプレ喫茶
→嫌な予感しかしない。
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