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Lucky day
 

「あちー。」

『夏だからね。』

「ま、そうだな!」


今日は春に遊ぼうと誘われた。
行くとこもないから、よく行く駄菓子屋に来てる。


「てか、こんな街中に駄菓子屋なんてあるんだなー。」

『まあね。毎週月曜日は定休日だけど。』

「は?何で?」

『氷帝の清掃員だから、ここのおばちゃん。』

「まじで!」

『本業は清掃員で、副業が駄菓子屋らしいよ。』


店の外にある木の長椅子に座って、おばちゃんから定価の半額で買ったアイスを食べる。


『あー。』

「なんかあった?」

『あたった。』

「へ?」


食べたアイスの棒には、あたりの文字。
その棒を春に見せる。


『1本貰ってくる。』

「いってら。」


よっこらしょ、と立ち上がる。
あー暑い。だから夏は嫌いなんだよね。


『おばちゃん、あたった。』

「そうかい、そうかい。はい、どうぞ。」

『ありがとう。ついてるなー、今日は。』

「そうだねー。いいことがあるよ、きっと。」

『かもね。』


春のところに戻って、貰ったアイスを食べる。
今度は棒に何も書いてない。


『さて、次はどこに行くー?』

「んー…。あ、新しいバッシュ欲しいんだけど。」

『そーいえば、バスケ部だったね。』

「忘れるって酷くね?」


そんな会話をしながら椅子から立つ。
おばちゃんに声をかけて、ごみを捨てさせてもらう。


『どこのスポーツショップ行く?』

「ちょい遠いけど、神奈川は?」

『まだ午前だしいいんじゃね?』

「だな!昼飯は近くの店ってことで。」


簡単に計画を立てながら、駅まで歩く。

電車に乗って、お昼に何を食べるかを話し合ってると、そのまま話がそれていく。
何てぐだぐだなんだ。まあそれでいいけど。


『ついたー。』

「おー!」

『買うの決めてんの?』

「候補が2つ!」

『へー、なら早く決まりそうだね。』

「微妙だな、バッシュとか部活関係にはこだわるから、俺。」

『なら違うとこ見てる。』

「んー、了解。」


Lucky day
→あたりが出たのはじめて。

 

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