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ある少女の妨げ
 


部活がない今日はさっさと家に帰った。
制服からラフな格好に着替えてベットに寝転ぶ。
相談役用の携帯から初期設定の音。


『F8様。』
――トン、トン


携帯を2回叩いて聞こえてると返す。
声を聞かれると面倒だからいつもこれだ。

珍しいなと思いながらも聞こえてくる声に耳を傾ける。
ちなみに"F8(読み方は、えふはち)"というのは私のこと。由来は相談役用のアドレスにFが8つあるかららしい。
この名前で呼ぶのは、相談役の信者の幹部だけ。


『2Dの信者がF団をやめました。』


最近知ったことだが、信者達は組織化してるらしい。その組織の名前はF団。思うんだけど、私の信者の方々はネーミングセンスとやらがないのか?


『名張マリアの方につく、と。』


返事をしないでいると興味がないと思ったのか、それではという言葉の後に無機質な電子音が残った。


面白い、面白い、だけど面白くない。
あの男子テニス部のファンクラブにすら就かなかった信者達が名張マリアに就くなんて。
名張マリアさん、君は私のものがそんなに欲しいのかい?
それとも、紀伊くんにしたように"一時的な何か"を無料で多量配布でもしてるのかい?



まあ何にしろ…何か君さ、邪魔。


 


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