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006
 

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8がつ18にち

きょうははれ。
せっちゃんはかげだった。
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「影?」

「さあ、私も覚えてない…。」


影という単語を疑問に思いながら次の日記を読む。



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8がつ19にち

きょうははれ。
しーくんとなかよくなった。
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「しーくん?誰?」

「分かんない。」

「あんたの日記でしょ?」

「そうだけど…。」

「てか、文が簡単になってるし。」


それからノートめくっていくが、せっちゃんとかしーくんという人物の名前が出てこない。


「あ、あった。」

「いやー…1年以上もとんだね。」


4歳のときのノートに名前は見つからず、5歳のときのノートをめくっていると名前を見つけた。



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11がつ11にち

きょうははれ。
1ばっかりのひでした。
こんどひっこすとせっちゃんにいうとひみつをおしえてくれるといわれました。
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「秘密を教える?」

「また?」



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11がつ12にち

きょうははれ。
なんとせっちゃんはようせいでした。あたまがなかったの。
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「ようせい…って?あの小さくて飛んでるやつ?」

「香苗、そうだとしたら…なんで小さい頃の私気付かなかったんだろ…。」

「てか、頭がないって!」

「そこが1番重要だよね。どんな風にないのか…削(そ)いであったんならトラウマだよね。」

「疑問点はそこじゃないから。」


混乱した私に香苗は正確な突っ込みを入れてくれる。
まだ混乱している状態で次の日の日記を見る。



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11がつ13にち

きょうははれ。
ほいくえんのいじめっこにかこまれているのをたすけてくれました。
きっとしーくんはひーろなんだ!
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「分かんないーーーー!」


せっちゃんのヒントにならなかったね、とぎこちない笑いを浮かべる香苗に向かって頷いた。


「なんか…他に情報を…。」


そんなことを言いながらノートをめくっていくと、紙が挟まっていた。


「紙?」



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私はせっちゃんじゃなく、
セルティ・ストゥルルソンだ!
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「は?」

「これって…せっちゃんの本名?」


いつの間にか明るかった窓の外は夕暮れに染まっていた。

 

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あきゅろす。
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