君の隣
3年になって、早1ヶ月。
担任が、5月になってクラスに慣れただろう、と席替えした。
「山田か!シクヨロ!」
「あー、宜しく。」
私の隣の席は丸井。
適当に挨拶をする。
HRも終わって、授業が始まった。
時々、クラスの女子の視線がこっちに向けられる。
まあ隣の席の丸井に向けられているものだと分かってるけど。
すごく居心地が悪い。
授業が終わって、休憩に入ると隣の席が女子に囲まれる。
香水と甲高い声と…なんかいろいろ嫌だ!
とりあえず、席を離れて友達のところへ非難。
「丸井くん人気よね!」
「行くの?」
「いや、行かない。」
ちらりと席の方を見ると、自分の席に知らない女が座ってる。
「うわー、あんたの席に座ってる子って…。」
「知り合い?」
「は?あたしとあんな厚化粧が知り合い?有り得ない。」
「言い過ぎ。」
自分の席に座ってる子を見ると、確かに厚化粧だった。
うざいなー…、と思って眉の皺を深くする。
「お!嫉妬かなー?」
「違うって。」
面白がってる、絶対。
早く席替えしないかな。
あ、チャイムなった。
君の隣
→初めてだよ、休憩時間に自分の席に居られないなんて。
[←][→]
無料HPエムペ!