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君に恋して!
 

「ブン太ー、早く!」

「悪い、もうちょっと待ってくれぃ!」


あの電話での告白から時は経ち、今日は卒業式。
ブン太からの告白の返事は「ごめん」だった。


でも私とブン太は友達。
ごめんの後に「友達からよろしく」って言われたから。


「ブン太のボタン欲しさに女の子が集まってるよ?」

「げっ!まじ?蒼乃助けてくれよぃ!」

「無理ー。」


おまけ特権として、名前呼び。
そして私はまだブン太のことが好き。諦め切れてないから。


「ブン太ー、第二ボタン欲しいー。」

「まだ諦めてねえのかよぃ!」

「まーね。んで、くれんの?」

「まあお前にあげたほうが安全だしなー。」


そう言って、コロンと私の手にボタンを渡すブン太。
ああ、笑顔が眩しい…。


「あざーす!ねえ、ブン太!」

「あ?」



「好きだよ!」



「はいはい。てか、何で諦めねえの?」

「好きだから。」


あの日から毎日のように繰り返す、好きって言葉。
毎日言ってるからって、軽い意味じゃない。何回も言うから重みを増して、もう大好きに変わってる。



「大好き!」



きっとブン太からの返事はいつもと同じ、考えとくって言うんだ。
でも、それじゃ諦めないから。
いつか俺も、って返事が返ってくるのを待ってるから。


君に恋して!
→大好き、大好き、大好き!

 

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