伝えた想いと
昨日から頭の中では丸井のことばかり。
理由は簡単、丸井のことが好きだって気付いたから。
「家の中でにやけんな。」
「えー、まあ許せ。」
「嫌だ。」
朝から弟に睨まれる。
でも、そんなの気にならない。
「てか、丸井先輩に会いに行かなくてもいいの?」
「は?何でー?」
「あれ?付き合ってんじゃねーの?噂になってたし。」
そーいえば…。そんな噂があって、呼び出しとかがあったんだっけ?
「まあ付き合ってないならいいけど、なんかいろんな人に告られてるらしいよ、丸井先輩。」
「今までも告られてたんじゃないの?」
「部活を理由に告白断ってたらしいから、引退して更に告白増えたらしいよ。」
目の前が真っ暗になる。
あ…え?それは…。
「こ…告白しなきゃ!」
「はあ?」
怪訝な顔をしている弟を無視して、丸井に電話をかける。
『もしもし?』
「あの…ブン太くんと同じクラスの山田ですが。」
『ああ、あの時の?実はあの時ブン太いたの。でも、ミーハーの子かと思っていないなんて言っちゃたの、ごめんね?』
「え…あー…はい?」
『ブン太なら今いるから、ちょっと待ってて!』
曲が流れ始める。
なんか、よくわかんないけど…。家にまで電話かける子いるんだ…。そう思った。
『かわりましたー。』
「山田ですけど。」
『おー、どした?』
「えっと…、昨日はごめん。いきなり電話切ったりして…。」
『いや、いいけど…。ありがとな!』
「え?」
『いや、かっこいいって言ってくれたろぃ?』
「ああ、まあ…じ、事実だからね!」
昨日のことを思い出して、照れる。
受話器からも少し照れたような、笑い声が聞こえた。
「あの…、なんか言いたいことあって…。」
『おー、何?』
「えっと…その…。」
『うん?』
「好きです。」
伝えた想いと
→受話器からの言葉を待った
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