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ブチンっ




流石に亮の言った今の言葉であたしの中の何かがキレた音がした。




「勝手に奴らが舞い上がって好き勝手ほざいてるだけ」だって?


そんなの。




そんなの絶対におかしいだろうがっ!!







「今まで付き合ってた女は彼女じゃない?お前ふざけるにも大概にしろよっっ!!」

「あ?」



亮の服の裾を握り上げ、そのまま壁に叩きつけた。



「っふざけるなっっ!!!」

「はぁ?」

「そんなこと言ったら瑞希はどうするんだ!あいつ幸せそうな顔で人にノロケばかりのメールをしてくるんだぞ!それはお前が自分の彼氏になったから毎日が楽しくて楽しくてっ…!また会えるんだとか、遊べるんだとか、純粋に喜ぶ瑞希の気持ちもしらないくせに…!最初っから嫌だったら素直に断れよ!恋人にはなれないと勘違いしないようにはっきりと言ってやれよ!!そうやって曖昧な関係が一番人を傷付けることになるんだ!!」

「……」

「……なのに、なんで?なんでお前はそういう風に平然としていられるんだ?本当にお前事なんか、ワケわかんないし理解不能っ!」




顔を真っ赤にさせて、呼吸を乱して、身体からいつも以上の熱気が出ているのを感じ、あたしはようやく口を黙らせた。





ああ、



もうやだ。




なんでコイツはこんなにも自分勝手なんだろう。


亮はポリポリと自分の頬をかき、あたしを見下ろした。



しかもいつになく真面目さを含めた表情で。



思わず服を掴んだ手が緩んだが、亮はその手をつかみ寄せ自分の方へとあたしを近づけた。



「……怒っている所で悪いけど。その原因は全部俺じゃない。」

「な、なにそれ」



そして奴は言った。










「全てお前のせいだし。」







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それはかなり前に遡る。



はじまりは、亮は中学生であたしがまだ小学生だった時の事。



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