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「あんた…わざと、だろ」


「別に、構やしないだろ?」



むかっ



歯軋りしながら亮を殺気を込めて睨み付けたが、亮の方が不快そうな表情になっていたのに驚いて思わずきょとんとしてしまった。




な、なんなんだよコイツは!!




「まぁ、こんな所で話すのもあれだ。お前ん家、入るぞ」



促されるままあたしは扉を開け家に入る。



訳がわからない。


一体どんな話のために
あたしはコイツと顔を会わせなきゃいけないんだ。



ちらりと盗み見する。




まぁ、
顔は女子が騒ぐだけの事はある、か。


綺麗に整った顔立ちは美形という方がふさわしいが、決して女々しくはない。

ガタイもあまり筋肉がなさそうではあるが、それでもどこか男の香りをちらつかせる亮にやられる女がいて当然だとは思った。





―――でも
それがなんだと言うのだろうか?





ただ顔がよかっただけで、あたし的には昔の亮兄の方がよかった。



まだ幼い顔立ちが目立ち、少し女々しかった外見だけど、


人を気遣ってやったり
大切に接する事に関しては《今の亮》なんて歯が立たない程だ。





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あきゅろす。
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