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夏草


夏草の薫りに包まれて
君と交わした指切りは

いつかの風に
吹かれて届く

消印のない
空からの風便り

絡めた小指の赤い糸と
甘く重ねた二つの唇は

初恋の香りを残したまま
叶わぬ想いと知らされる






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