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短篇
リターン魔-7
魔王が居る筈の玉座の間で、護衛である屈強な魔人達に捕らわれの身となった捕虜が犯されている。犯し抜かれている。
既に彼の力は奴隷印と呪術によって完全に抜き取られ、後に存在するのは後は折れるしかない筈の快楽に溺れ果てた矮小な意識と、十分に開発尽くされ敏感になっている身体でしかない。
筈だった。

「そんな風に腰を振り乱して…っはぁっ、良いんですか?貴方の身体に付着していた魔王様が流れて行くんですけれど?」
「あぅっ、う、ぉぁあぁぁぁっ…ま、魔王様ぁ!魔王様…も、申し訳、あがぁぁっ!?」

体格に見合った立派な竿は上に跨っている狼人型によって完全に根本まで咥えられ、十分に仕上げられていた腸壁がしゃぶり付く度に大量の先走りを散らしている。
腹筋の内側まで盛り上がる様な長太さにそれ以上に立派な玉も竿も盛大に揺らして飛んだ先走りに、護衛の表面に纏っていた魔王だったものの肉片は汗と共にまたほんの僅かに濯がれた。
その横では狼人型の両手と舌で刺激されるもう一人の護衛の竿があった。必死で歯を食い縛っていて今でも泣き出してしまいそうな。それでも興奮と刺激には決して逃れられない表情を浮かべ、溢れる先走りを貪られている。

「そんなに気にしなくても良いのですよぉぅっ…!貴方達の魔王様はこの場で散々に行った様にっ……少しの絶望も味わう事は無いまま…」
「っぐっう、うごぁぁぁぁっ!?」
「あはぁぁぁっ……!きっと、間違いなく私が目の前で折れる姿を待ち望む期待を最期の最期まで思いながら死んでいったんでしょうから、ねぇっ!?」
「い、ひ、あぁぁぁっ!?」

腰をびくつかせ、見た目らしく大量に注ぎ込まれる精液の感触。僅かに腹部を内側より盛り上がらせる様な刺激を味わいながら、最後の一滴まで絞り取る様に腰を捻って腸壁は肉竿を逃さない。
口の側面から中へと絶頂に合わせて竿から精液が注ぎ込まれ、歯を立てる事無くしゃぶり飲み込み、竿から一旦口が離されると一筋飛んだ精液が顔に浴びせられる。

完全に開発され体のいい性処理用の奴隷になる筈だった身体は、快感と色気で犯している物を決して逃しはしなかった。
背中側の真っ白かった毛並みさえも今では仄かな紅色となっている。魔王は死んだ、との言葉に何一つとして言い返す事は出来ない。
口元から血と内臓の匂いがする。狼人型の全身に飛び散っているのも紛れもない血の色だ。だからこんなに鉄臭い。

「あぁ、あぁ……」
「二人ともまだまだ元気じゃあないですか……頭と股間がキンキンに冷えるまで続けましょう、さあ続けましょう……ギンギンに元気ですから、ねえ……」

快楽に惚けていた筈の表情が、どちらにしても残忍な物に見えた。
呪術によって肥大化した竿から飛び出す通常の量以上に精製され吐き出される精液が、一人の側近に染みついた魔王の匂いを一発で洗い流した。
仕立て上げられた尻孔が竿に残っている精液の残滓さえも搾り取り、玉まで撫で転がして更に強請りながら興奮を隠せていないその姿は間違いなく淫乱で卑猥。

しかし本来とは異なっていると、この場に指摘出来る存在は誰一人存在しない。
尚も狼人型は、尻孔からこぼれた精液と魔王だった塵を纏めて指先で掬い取り、側近達に見せ付ける様に舐め上げる。
そんな姿に、側近達は興奮するしかなくなって、互いに十数回の絶頂を狼人によって味わった。血の匂いが消え、三人の魔王の痕が淫らに消えるまで。

「散々にやってしまって、やっと頭も冷えた所で……ええ、今ここで魔王が死んでしまったとして……死んだんですけどね。次の魔王になる者は誰であるのか教えてくれますか?」
「……こ、此処から西に建てた塔を任せている幹部が……魔王の寵愛も受けていて、実力も残忍さも凄まじい……」

精液と血に塗れながら平然と問い掛ける狼人型。側近はたっぷり絞られた倦怠感の最中、答えるしかない。なくなっている。
魔王の死、与えられた快感、折れた筈の存在が堂々としている。あまりに慮外にして奇妙で、恐ろしさを察した。
彼の中を吸い上げようとして、魔王は綺麗に爆散したのだから。

「その様な方ならば、魔王になるより復讐の為身分を捨てる可能性の方が大きいでしょう。もっと堅実な相手で」
「……だ、だったら…東の森林地域を管理している幹部……魔獣軍団を従えて、自分でヤるより魔獣をよく宛がっている……」
「ならば魔獣の管理が可能な場や環境への感謝寄りで、魔王になる暇はないかもしれません……とは言っても、私が公表する訳にもいかないでしょう、ああ、まずった。非常にまずった」
「…………」

全裸で汚れた身体の割に、気品が溢れている異常さ。武器を手に取る余裕も無く、側近達はただ立ち上がり現状の流れを見据えるしか、

「非常に申し訳ないんですけど、貴方達が反旗を翻したって事になりませんか?いや、して下さい。お願いします。良い思いしたんだから寧ろ命令です。従わないなら殺さないぞ」

ないと、思っていたのに。

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あきゅろす。
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