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短篇
性なるバレンタンイ7
それから、どのくらいの時間が経ったものだろうか。へたり込んだ者の割合がずっと多くなり、あれだけ工場内部を満たしていた熱気も既に冷めつつある中で、兎人と山羊人は変わらず動き続けていた。
先程まで兎人が跨っていた缶からは離れている。度重なる互いの絶頂による精液の放出によって、運ぶ時にも難儀してしまいそうな程にまで中はたっぷりと粘性を帯びた精液に満たされているのだから。
そしてその二匹と缶の周りには、変わらない猛烈な熱気渦を巻いている。

「はっ……ふっ……ぐふぅぅ……い、く、ぞおぉぉっ……!」
「がぼぉぁ……あぶ…ぐぶぅぅ……ぅ……」

ぐったりと工場の冷たい床の上に仰向け寝、完全服従の様な体勢で寝入っている狼人であったとしても、山羊人が誰を犯しているのかは一目で分かりはしないだろう。
缶の上に跨っていると言うよりは、二人で前後を支えなければ安定しなさそうな太さの缶ながら、椅子代わりに座り込んでいるのは紛れも無い兎人本人である。
但しとの栗色の身体、ほっそりと括れていた下腹部は丸々と今にも裂けてしまいそうになるまで膨れ上がって居たのだから。内側から張り出した腹に竿の先端が埋まり、だらだらと濡れ切った毛並みの上から精液を重ねている。
どうしてこうなってしまったのかと言えば、単に山羊人の精液が注がれた量と兎人がそのまま溢れさせる量に差があってしまっただけの事。それだけ兎人を魅力的なものだと山羊人は感じた。兎人は放出のまま受け止めた。
結果としては完全な精液溜めの様に、または性別も何もかもを越えて山羊人との子を孕んでしまったかの様に丸々と兎人は膨らんでおり、尻孔から注ぎ込まれて溢れた分の精液が、口からどろどろと溢れ出すのだ。

「あぁぁっ……これだけ、出せるなんて……本当に参加して良かったなあぁ……」
「がは……はぁーぁ……がぁぁ……っ……!」

胃液が相応に混ざっていながらも、元の濃密さがあってからだろうか、吐息すらも山羊人の精液、雄の淫らな風味が染み付いていると感じ取る。胃袋を内側から押し上げて来たかの様な感覚が無くなって、
代わりに、竿が引き抜かれ開ききった尻孔からは栓を外したかの様な精液が勢い良く溢れて缶を満たしていった。こんな事を考慮して、既に兎人は来るまでに処理を済ませている。
ざらついた吐息を必死で整えている間にも、山羊人はゆっくりと屹立した逸物を歩きながら自然に揺らして、兎人の背後に回り込んだ。間髪入れずにその頭をがっちりと掴み、強引に竿を兎人の口内に捻じ込んだ。

「ほらっ……まだ、時間はあるんだから……最後の最後、までっ……楽しまないと、なあぁっ……」
「ごっぐぶぅぅぅ!?」

天地が真逆になった光景の中を、山羊人の股間が一気に満たし、押し上げていた精液を元に戻す様に尻孔から溢れる精液の量は勢いを増す。鼻先に触れる陰嚢は未だぷりぷりとした弾力に精液塗れの滑った感触。

「ははっ、良いねえ……」

苦しそうな呻きを漏らしながらも、その時兎人は確かに、自らの竿から精液を吐き出したのであった。

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あきゅろす。
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