短篇
性なるバレーアレニ4
奥底から搾り出された様な声が溢れたのは何も兎人だけではなく、背後の雄、ちょうど自分一人で竿を擦っていきり立たせ、持て余していた所を兎人に気付いた虎人によって一気に背後から貫かれた。
ずぶずぶと体格の差は確かに存在していたものの既にその腸内をしっとり濡れた上に柔らかく押し拡げられ、脅かしてやるつもりでもあった虎人の股間と兎人の尻肉は既にぴったりとくっついてしまっていたのだ。
思わず唸りと柔らかな具合の良さに身体が震えて縞模様の尻尾は硬く背中で立ち上がっている。兎人の身体を改めて掴みながら体勢を整えようとして、竿の表面に生えている肉棘は荒く粘膜を掻いた。
「ぐっ……ふぁ……すっげえな、全部入っちまうなんて、よぉっおぉっ…！？」
「くひ…ぁ……っ！はぁぁ…急過ぎ、ですよぉ……」
主導権を握りたがっているのか、虎人は勇ましく腰を引いて返しとなっている無数の柔らかな肉棘を音を立てながら兎人の腸内を引っ掻き回した。捲れ上がりかかっている様な吸い付き、再度腰を埋めればやはり虎人が喘ぎを漏らす。
兎人も全然余裕という訳ではない。贅肉も筋肉らしい肉付きもない薄い下腹部には押し込まれた剛直の巨大さを知らしめる様にして盛り上がっている様が見えており、肉竿も先走って透明な汁を缶の側面に飛ばしている。
言葉も実に余裕が無さげであり、唸り悶えながらの奥まで貫いて来る突き上げに全身はか弱く震えて艶めいた声が何度も溢れていた。体格差の関係で僅かに浮き上がる両脚に缶の縁を両手で持ってどうにか耐えている様でもあり、缶に溜め込まれた精液の香りが嗅覚も犯す様な。
やがて虎人の方が先に限界を迎えそうになっていたのだとは腰を掴む両手に爪が立てられた事から、肉棘の一本まで芯が通った様に一際甘く疼かせる引っ掻きに痛み、溢れる呼吸も熱を孕んでいる。前には精液溜まり、あちこちでは交わり。
「ひゃぁぁ…いっ…ひっぁぁぁぁ……！」
その時に虎人はおもむろに頭の上で揺らめいていた兎人の両耳を食い破らない様にも柔らかく口内に収めて、貪る音をたっぷりと伝える、それだけで兎人の反応は露骨に良くなっている。種族柄敏感な其処は、舌で触れるだけでも熱い。
良い具合の反応を見て虎人は満足そうに両目でにいっと笑い、がっちり掴んだ両手と腰でより激しい開拓を開始する。引き抜かれる際にも腸液と先走りの混ざった飛沫を散らすには十分な勢い、工場であっても何も関係は無い。
「ぐふぅぁ…ほぉら……いくぜ…いってやるから、よぉぉ……う、おがっぐっあぁぁぁぁっ！？」
「はあぁぁぁ……あぁ……」「ほぉれ……はは、隙だらけだぜぇぇ……」
囃し立てる様に口中から話した耳元で言葉を掛けていた虎人が、いよいよ持って絶頂を迎えようとした次の瞬間、盛大に立たせた尻尾、露になった彼の尻孔に向かって龍人の尖りを帯びた逸物が突き刺さっていた。具合と声色からしても、虎人は慣れていない。
だがラストスパートを掛けていたまさにその時なのであり、強引に貫かれた痛みと衝撃を余所に前立腺をも強引に押し上げられて、虎人の逸物からはどろりと粘性を帯びた獣の精液が兎人の腸内に向かって吐き出されていった。
押し出される様に兎人も達して、びゅるるうっと缶に向かって直接精液がぶちまけられる。下腹部に注がれたものと同量、またはそれ以上に立派な放出だった。
何より、未だに腸内で感じる虎人のそれも、それだけの精液を吐き出した兎人においても、萎える様子は全く見せていなかった。
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