[携帯モード] [URL送信]

短篇
混濁7
人間そのままの形状ではないという事は、相手の外見からしても十分理解出来たのかもしれない。随分立派な全体をしているのだとも、容易に予想出来る筈である。
全ては彼が素面だった時に限る。今の様な行為に及ぶ事を最後まで断っていたのは、彼が過去を思い出したくなかったから。今の様な快楽に、また溺れたくなかったというのが一番の理由だったのだが。

みちみち、めきりと確かな骨が存在していない筈の音が結合部から小さく伝わる。相手の縦割れの中へと備わっていた雄全体に血が通い摘めて、もがく彼の中で遂に完全な勃起を遂げた。

「――かあぁぁぁぁ!?」「……ふぅー、っ……随分立派に出したもんだな…へへ」

やっと接吻の拘束から離れた彼の口からは搾り出す吐息に声が付いていった様なもので、同時に押し出される様にして彼の竿からは精液が飛び散った。
腹部辺りに元気良く飛び散る精液に、相手は唾液に糸を引く舌を垂らしたまま軽快に笑う。最も太い根元は彼の手首並みの巨大さを備え、表面には疎らな粒と血管が隆起している。
僅かに括れた竿に加えて先端はいやらしくも花が開いた様な形状をしていて、内側で勃起した分彼の腸壁に幾らか食い込んでいた。飛び散った快楽の強さは、瞬時に彼が達するには十分過ぎる。

「あっふ、はあぁぁぁぁぁぁ!?」「ほら、もう少しだぜぇ……?」

ずるずると腰が引き戻されると、開いていた先端がずりずりと奥から入り口までの肉を擦り、再度汁を彼の竿から飛ばせるだけの引き裂かれるような快感が走り抜けた。
完全に引き抜かれた相手の竿は既に粘液と彼から分泌された腸液によっててらてらと表面がいやらしく光沢を帯びながらびくびくと震えており、先端には掌を開いた様に歪な突起。
合計六つの突起が鈴口全体を丸く囲む様にしていて、それぞれが独立して相手の意思によって動く事が出来る。刺激によって雌の排卵を促す為の代物。これによって彼は既に骨抜きだった。
突起全体が先端に巻きついて亀頭の様に尖った形状となって再度押し入る。そして腸内で開いたままぐじゅぐじゅと彼の腸壁を徹底的に磨き擦り上げるだけ。

当然、彼が啼きながら残滓では無い、潮を竿から放つには十分過ぎる快感の強さ。それが何度も続く。激しいピストンは深くゆったりとしたものであり、余す所無く刺激は彼に伝わって。

「も、い……ひぁ、あっぐ……」「ふぅぅっ……くは……はは……」

雄の匂い、彼が浮かべている淫猥な表情、全てが相手の興奮を煽り立てる材料と化して。動きが早まる。深く小刻みに、突起はぐばぁと開いて腸内の深くを更に抉じ開けながら。
相手は咆哮した。連続して絶頂に達し続けている彼すら一切気遣わず、股座が膨れ上がる程の精力と宝石の粒が詰まった欲望で、彼を一挙に満たしたのである。

[*前へ][次へ#]

7/10ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!