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短篇
お金の話1
例えば何枚かのコインを募金した所で何が変わるというのだろうか。一杯の水を得られたのだとしても人が生きて行くのは必要なのは一杯は一杯でも壺一杯だったりいっぱいの水が必要なものだと、
ふと膨大な物事に考えを巡らせたのだとしても、雨に濡れた子犬めいた悲し気な瞳が浮かびすらしたが、その男の掌には紙幣と呼ばれる様な高額通貨は一枚足りとも有りはしないのだし、
更にこの先二週間を過ごすにしては圧倒的に少ないものだった。切り詰めに切り詰めてしまってはいっその事部屋を削り取ったら家賃も削れてくれないだろうか、しかし台所にある包丁の切れ味は悪い。冷蔵庫の中身はがらんどうだ。

「……どうしろってんだよ…」

物を売るにしても安値にしかならない物ばかりで娯楽が無ければ本当に行き詰まる。取り敢えず近くのコンビニエンス・ストアでコーヒーでもと思ったが三割弱を支払う気にはなれない。
男は頭を掻きながら、軽く考えるだけでもこの閉塞でこの金額で突破出来はしないなあとは十分に理解が出来た。何せこの金額だ。もやしですら危うい。パンの耳も最近はお金が必要になった。オカラを得る手段は近場に無い。

「なあ、お前はどう思う?」
「んっ…ぐ、んん、ん、〜〜〜〜っ……!?」
「あ、喋れないんだったか…じゃあ、良いか」

落ち着かなさそうに尻尾を揺らしながら茶色い毛並みを備えたその狼人は、全裸で両手首は床に打たれた枷に、両膝の裏には棒を通されて強制的に四つん這いにされたまま、四つ足の魔物を模した機械に犯されている人間に問い掛けようとして辞めた。
どれだけ犯され抜いたのかは、全身に塗れた汗とその股間から殆ど粘度の無いさらさらとした白濁から読み取れるかもしれない。べっとりと汚れきったその雄は小刻みに痙攣しながら、先からはそんな汁が溢れるばかり。
獣の姿を模したその機会は大柄なものであり、覆いかぶさっているというよりは股の間に人間が隠れている風にも見えるテイもの大きさを秘めていた。当然のごとく股間には男根を模した玩具が高速で回転しながら振動する。
表面に浮かぶ真珠は小指の先程の大きさであり、粘っこく白濁を模した様な重たい熱い液体が絶えず注ぎ込まれて人間の腹を妊婦の様に膨れ上がらせていた。枷を嵌められた目には涙が浮かび光すら失われている。

「とにかく電話代がもったい無いし、外回ってみるっきゃ無いかあ……うーん、どうすっかなあ……」
「……〜〜〜っ!?」

部屋から出てきっちりと施錠までした狼人をよそに、不穏な音を人間の腹部は響かせ始め、下品な音と共に白濁を結合部から噴き出した。

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あきゅろす。
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