[携帯モード] [URL送信]

短篇

「実験二十一日目(第二実験九日目)」

本実験も三週間が経った。やはり四十五日という期間はやや切り上げる事になりそうである。段々とAもBもカップルも落ち着いて来た。カップルの場合は閉鎖された空間での生活に段々と嫌気が差して来た調子が見て取れる。いいき
三組のペアの行為回数は1.78日に一回と開始時よりも落ち着いて来た。一方でCは此処で十二分に盛り返してしまって居る。部屋に呼び込んだのは合計で五十人を越えている。未だに性欲は落ちない。
一方で身体を洗う事も殆ど無くなり、行為の際の臭気が部屋の中に漂っているが、被験者が殆ど気にして居ないのが確認出来た。行為後に尋ねた所、「確かな雌の匂いが身体から溢れている」との返答。
普段よりも遥かに色欲に溺れた生活の中、Cの身体の中で何が起こって居るのだろうか。寧ろ本実験よりも此方の方が気になって来た所存である。

「実験二十二日目(第二実験十日目)」

試験的に獣人を室内に招き入れる節目を狙い、Cの室内の空気をその他全ての部屋に流入させてみる。直ぐ様変化が現れ、発情が落ち着いていた獣人三名が全員初期の発情に達したのを確認。
戸惑う中でもABカップルとが全員荒々しい様な行為を受け入れ、終いには自ら求めて数度連戦して居た。単独側でも構わず吐き出し続けて居る。同じくCでは四人同時に受け入れ、注がれ、全身汁塗れになっても未だに雄を受け入れたがっている。
両隣の部屋から僅かに漏れ出る臭気にさえも鋭敏に反応し、果てには隣の部屋の相手を招き入れて欲しいとまで要求して来た。ここまで来ると精神面においては確かな雌に変質して居るのだろうと考えられる。
カップルが行為の後に言い争いをして居るかと思えば、初日に要求した避妊具を全て使い果たしてしまった上で直接の行為に望んで居たらしい。女性側は気付いて居たが快楽に逃げられなかったとの事。いいき
要求された通りに避妊用の薬品を渡した事で鎮静化。同じくして単独側が本格的に生身の相手が欲しいと要求し始めている。今日感じた匂いがどうしても我慢出来ないから、言葉に本気の意志が混ざっているのを確認。
だからと言っても実験内容は変える事は出来ない。閉鎖された環境での生活という根本的な条件は流石に不可能。此処でCと単独とを会わせたら現時点でのA等と同じ様な事になる。あくまでも単独は参考にしなければならない。
翌日にCの衣類を受け渡す事を約束すると、一旦落ち着いた模様。

「実験二十四日目(第二実験十二日目)」

Cから放つ匂いが忘れられないのか、ABカップル三組とも普段の行為に身が入って居ないらしい。Bは久し振りなのか緩やかに休息をして居たがAとカップルの女性とが納得行かない様子。
この時、Cの匂いによって発情期をある程度コントロール出来るのではと考えが浮かぶ。現に単独はその日一日中自慰に耽って居るではないか。

[*前へ][次へ#]

6/10ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!